去年から孫の美夕さんが“見習い”として、お店を切り盛りしているんです。
美夕さん:「飲食(の仕事が)長かったので。調理なのでこれも」
仙台に9年ほど暮らし、居酒屋を4~5年やっていたという美夕さん。
敏子さんの“くんせい”は小さい頃から食べてきた味なので、なくなってしまうのは嫌だったと言います。
“祖母の味”を守りたい。
その思いで孫の美夕さんは、祖母から作り方を学び、日々くんせい作りに励んでいます。
味付けは天然塩のみ。
そのままの素材の味を楽しんでもらい、安心して食べてもらいたいと美夕さんは言います。
味付けをしたあとは、約1日、天日干しにかけます。
そうすることで、魚のうま味もギュッと濃縮されるそうです。
さらに素材の味を生かすため、欠かせないのは、燻煙材です。
美夕さん:「地元の間伐した木をもらって使っています。丸太を4つに切ってあとは “おがくず” と “灰” で調整していぶす」
くんせいの種類や大きさによって、地元厚田のシラカバやアカシアなどの木を使い分けます。
燻して、冷ます行程を何度も繰り返し、1~5日間程度かけて、完成させていきます。
こうして、厚田の自然の中でつくられた“くんせい”は、どれも絶妙な塩加減で、やわらかな食感、素材の旨味をしっかりと感じることができます。
美夕さん:「作ったあと、出来が気になるときは私も食べるので息子も欲しがる」
美夕さん:「ドライブがてら来て、季節の魚を買って帰ってもらうということを含めて楽しんでもらえるといいなと思う。知っている人の家に遊びにくる感覚ぐらいの気持ちで来てもらえたらうれしいなと思います」
住所:北海道石狩市厚田区厚田1023
電話:0133‐78‐2865
営業時間:午前9時半~午後5時
休:不定休
札幌から国道231号線で厚田に入ると右側にコンビニ(セイコーマート)が見えます。
右折して、車で約10分。
道道11号線をまっすぐ進むと道沿いにお店が見えてきます。
※掲載の内容は番組放送時(2024年9月16日)の情報に基づきます。