2024.08.28
深めるちなみに伝え方なのですが、「ワキガ」や「におい」という単語を使わないというやりくちもいいかもしれません。あたしだったら「かおり」って表現を代わりに使ってみるかな。
「〇〇さん、柔軟剤か何か使ってるのかな?それとも髪か香水かしら?ごめんなんだけどその"かおり"、ちょっとあたしの体質に合わないらしくて……」と、悪臭扱いせず、あくまで自分自身の好き嫌いに落とし込む。こうすれば、少しは相手に話しやすくなるはず。
(とはいえ、それで先方が何も動かなかったり、動いてくれたとしてもなかなか改善が見られない場合は、やっぱりいつかはっきり「君、におってる」「ワキガなんだと思うよ」と言わなければならない瞬間、出てくるのかもしれないけれどね。)
においの問題は確かにセンシティブです。
ただ、他の様々な話題と同様「センシティブだからといって言及を避ける」という選択をし続けていると、だんだんといろんなひずみが大きくなってきてしまう。
そうなる前に、あえて「センシティブかもしれないけど話したい」と、考え感じていることを自ら話題に出す。その姿勢を取れるか取れないかで、その場•そのコミュニティの空気の通り方は、その他のやり取りまで含めて、全然異なるものになるんじゃないかしら。
きっかけはにおいの話題だったとしても、その後に続いていくものがあるでしょう。
そうした総合的な意味で、ちゃむさんとその新人さんが、お互い過ごしやすく、働きやすい環境になってくれるといいなあと、そんな風に願いつつ。
ちゃむさんに向けて陰ながらエールを送るあたしという女装が、夏真っ盛りの北の地、西創成のすみっこにいるのでした。
というわけで、今回はなかなか一筋縄ではいかないテーマですが、ひとのにおい問題について考えてみました!
嗅覚って視覚とかと違い、自分で「かぐ」「かがない」の選択をそこまで自由にできるわけじゃないから、余計にやっかいだよね。
でも、ストレスになるにおいもある一方で、リラックスを導くかおりなんかもあるから(あたし割とフレグランスとかに癒し頼りがち)、あたしにとっては自分ごととしても上手く付き合っていきたい感覚のひとつなんだよなぁ。
暑さのせいで汗も多くなるし、何かと色々ムレがち•こもりがちなこの季節。
みんなもそれぞれのボディケアやスメルチェック、今一度振り返ってみてはいかがかしら?
ではでは皆さん、また次回。
Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。LGBTパレードを主催する「 さっぽろレインボープライド」の実行委員を兼任。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
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