退廃の中にある、はかない美しさ。そしてその美しさが生み出す異世界の風景。まず今回の特集の冒頭は、「朽ちていくもの」が主人公の異世界をご覧いただきたい。
撮影者はフリーの3DCGデザイナー・フォトグラファーの計良元宏さん。1990年代から東京を主戦場に建築パース(建造物の立体完成予想図)を中心とした3DCG制作に始まり、専門書のカバーデザイン、広告写真の撮影など幅広い仕事を積み重ねてきた。
函館市出身で、中部高校を経て京都の立命館大学に入学。卒業後に上京して玩具メーカーの誘いを受けて就職。茨城県にある主力商品の製造工場に赴任し、20年勤務した。
40代前半で退職後、ふたたび東京へ。プロカメラマンの中島不二夫に師事し、アシスタントを務めながら3DCGを独学で勉強。フリーの立場で一般住宅やマンションの建築パース制作の仕事を引き受けるようになった。
同時に写真撮影の技術も磨き、3DCGの造形物(景観)と実写の女性モデルを合成させたオリジナル作品を発表。それがエプソン主催のコンテストのほか数々の賞を獲得し、やがて写真撮影も仕事になっていく。
■ドローン撮影がとらえた風景・・・道南の大地の「美しい」を空から覗いてみる。
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