2024.07.27

育む

「ビリはかわいそう」最後の運動会で“勝手に”頭をよぎった言葉…きらきらメダルを掲げるこうちゃんのありのままを受け止めたいと思った日【室谷香菜子のいっくじ日記#6】

私のようになってほしくない

「泣いているんじゃないかな?」

恐る恐る遠くの園児席を見ると、こうちゃんはお友だちとニコニコ話をしていました。

「もう少し速く走れると思っていたな…」

閉会式の前、気が付くと私は『札幌 かけっこ教室』とスマホに入力し検索までしていました。

それは恐らく、私自身が「運動嫌い」だから。

こうちゃんに、私のようにはなってほしくない。

そして…

ビリになるのは恥ずかしい。

頑張っても勝てないのは悔しい。

運動会では親にいい姿を見せることができず申し訳ない。

そんな気持ちが常に私の中にあったので、“勝手に”「今日のこうちゃんはかわいそうだった」と思っていたのです。

閉会式も終わって迎えに行くと、園児たちは全員、同じ形、色のメダルを先生からもらっていました。

こうちゃんも、金色のかわいいイラストの書かれたメダルを首からかけていました。

「ママ~!」とこちらに走ってくる姿は、本当に、はじける笑顔!

「楽しかった?」

「うん!!!!!」

クラスのお友だちと肩を組んだり、ポーズを決めたりして、親たちの撮影タイムはなかなか終わりません。

そして、あとからクラスのママ友たちにもらったたくさんの写真や動画を見てみると、こうちゃんだけじゃなく、みんな胸を張って良い表情をしています。

「運動会は速く走れる人が主役だ」

そういう私の考えは古かったんだと、写真を眺めながら気が付き始めました。

そしてきょうの私は、大事な部分をたくさん見落としていたことにも気が付きました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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