2024.06.17
食べる函館市の隣、七飯町の勝田商店です。
木綿は硬く、絹ごしはのど越し良く。
最適な食感と風味を引き出す職人技が、地元で人気を集めています。
一方、頭を悩ませているのが、豆腐を作る際に大量に出てくる“おから”。
多い日には1日100キロに上り、その大半が、家畜のエサになっています。
食物繊維やカルシウムを豊富に含んだ“おから”。
昔から、おふくろの味として食べられてきましたが、調理の手間などから、人の口に入るのは、全体のわずか1%とも言われています。
勝田商店の勝田吉一代表は「“おから”って、お客さまに本当に安く売るか、廃棄するという感覚しかなかった」と話します。
1キロ30円で引き取られていたおから。
商品価値をつけるため、岡本さんたちは、10倍の300円で取引しています。
「あえて、そこに商品価値をつけようという運動ができたことはビックリしました。“いいんですか?”という感じです…そういう金額で買ってもらっていいんですかという感じでした」勝田代表は驚きを隠せませんでした。
一方の岡本さんは目標を明確にしています。
「ビジネスとしては大失敗、メーカーとして考えれば利益はあまりない」
「だけど、そもそもの“入口”はそこじゃない。関わる人たちが豊かになることで、自分たちも豊かになるというサイクルが広がっていくことが一つの目標なので」
『生フロランタン』のキャラメルソースには、脱脂粉乳も使われています。
北海道の生乳から作られる牛乳やバターの消費に、間接的に貢献する狙いがあります。
“関わる人も、モノもすべてが持続可能に…”。
商品名の『おまめとみるくに花束を』には、“おから”にも脱脂粉乳にも、花を持たせたい…そんな思いが込められています。
価格は、3個入り=1400円に決めました。商品に込めた思いは伝わるのでしょうか。
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