2024.05.04
育む新たな選択肢の学校が出てきています。
オルタナティブスクールという学校をご存じでしょうか?
定義はしっかりと決まっていませんが、これまでの公立学校と違い、民間などが独自の方針で運営していて、様々な事情があって学校に行けない、行かない子どもたちが通うものです。
不登校などの子どもが通う「フリースクール」も含まれるとされ、「オルタナティブスクール」をうたう学校教育法で認可された私立もあります。
なぜ子どもたちは通うのか、保護者がどんな思いなのか、新しくできた北海道内の現場を取材しました。
北海道浦河町に住む、田岡陽の出ちゃん(8)。
春休みが終わり、この日から学校が始まります。
小学3年生になった陽の出ちゃんが向かうのは、地元の公立小学校…ではありません。
1年前に開校したオルタナティブスクール「フレンド森のがっこう」です。
オルタナティブとは「代わりの」という意味があります。
不登校の子どもだけでなく、どんな理由があっても通うことができる学校です。
まずは朝のミーティング。スタッフの本宮万記子さんと話し合います。
「カエルを見たい、さっきタニシ捕まえたところに行きたい」
時間割を決めるのは子どもたち。
森のがっこうは、国語や算数など教科書を使った授業は行わず、子ども達が自分でやることを決め、自発的に行動することを重視しています。
この日、子ども達が決めたのは、週に3回やってくるアメリカ人のクリスさんとのイングリッシュパーティーです。
英語の歌を、歌詞カードを見ながら歌い、歌を通して英語と触れ合います。
次は、子ども達の大好きな川遊び。
陽の出ちゃんと楓ちゃん(8)が探しているのは「タニシ」です。
川の探索は、お手の物。
一方、池に入ったのは小学2年生の武志(7)くん。
カエルを捕まえました。
自然と目いっぱい触れ合った3人は、馬のエサ用にふきのとうをとり、ビニールハウスに戻ります。
一見、ただ遊んでいるようにしか見えないのではないか…スタッフの本宮さんもそう感じていた部分があったといいます。しかし…
「ここにいる子どもたちは自分たちで何が面白いか、自分はどうしていきたいかって常に自分や仲間の気持ちと向き合いながら、どんどん面白い話を展開していく。プロセスがあるなって感じたんです」と話します。
子どもたちが「やりたい」と言えば思う存分やってもらうようにして過ごしているんです。
■この春は特別なお別れ…あこがれの「年長さん」になる直前こうちゃんに訪れた変化にハッとした日【室谷香菜子のいっくじ日記#2】