2024.05.04
深める釧路市立博物館です。タンチョウが両翼をひろげた形をイメージした建物は、完成から40年以上が経過。
地域の自然や、アイヌ文化を伝える収蔵品は16万点を超えています。
釧路市立博物館の城石梨奈学芸員は「ここまで古いアイヌのコレクションを持つ博物館は道内で数えるぐらいしかない」と胸をはります。
この日は、釧路港に入ったクルーズ船の乗客が博物館を訪れていました。
博物館の重要な役割は「集め、伝える」こと。
収蔵庫の中をのぞくと、そこには所狭しと棚や箱が並び、貴重な資料を保存するための工夫がうかがえます。
植物担当の加藤ゆき恵学芸員は「標本を捨てることは基本的にないので。棚に余裕を持たせながら、増えたらずらして…」とその保存方法を教えてくれました。
標本棚を買うのもお金がかかります。
市販の衣装ケースなどを利用して効率的に収蔵したり、利用されていない市の施設に一部の資料を移すなどして、新たな収蔵品の受け入れを止めないよう努めています。
釧路市立博物館は、築40年以上。
さまざまな傷みが出ていますが、建物そのものが建築家・毛綱毅曠(もづな・きこう)さんの作品でもあります。
秋葉薫館長は「未来に向けてわれわれの宝をどのように継承していくのかについて、専門家を交えこれから検討していく」と話していました。
今後、建て替えが必要な施設は増え続けます。
そんな中、補修工事で建物の寿命を伸ばす取り組みもあります。
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