2024.04.05
深める彼が6歳の時でした。
前日の夜、佐々木さんは、母親と、その友だちの3人で焼き肉をしていました。
次の日になると、母親が倒れていました。
「お母さんが倒れているのは、いつものこと」
佐々木さんはそのまま登校します。
しかし帰宅後、玄関を開けると母親はそのままの状態で倒れていて、すでに冷たくなっていました。
「今でも覚えているんですよ、どこに倒れてどういうポーズまで覚えているし。あの時朝起きて『お母さん』って体を揺らした時のあの温もりまで手に残ってるくらいハッキリ覚えていて」
あの時に、あの朝の時点で、もし救急車を呼んでいたら…。
お母さんは生きていたかもしれない…。
「そんなことないって警察の方から言われたんですけど、でもそれでもやっぱり…自分のせいでもあるのかなと思う」
母親への憎しみと後悔という複雑な感情を抱えたまま11年間、児童養護施設で暮らしました。
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