2024.03.21
育む心も身体も疲弊させる「産後うつ」。
そうした状況を引き起こす「孤独な子育て」を減らそうという取り組みが、札幌市で行われました。
おもちゃで遊ぶ赤ちゃんに、手形を取る赤ちゃん。
母親たちを支援する団体が、3月5日を「産後の日」と銘打って、札幌市で今年初めて開いたこのイベント。
産後うつなどの問題を解決しようというものです。
参加したママ、パパにもさまざまな悩みが。
「ずっと家にいたら毎日同じ繰り返しで、何やってるんだろうなって。子育てしてるんだけど…」
「本人は気づいてないかも知れないけど、周りから見ると孤独、うつ的な感じが見受けられるなと」
「相談したいことを、誰に相談すればいいんだろうっていうときがある」
気分の落ち込みや、喜び・楽しみの喪失、そして、自分を責める気持ち。
「産後うつ」は、心も身体も疲弊させます。
日本産婦人科医会の調べでは、2005年からの10年間に、東京23区で起きた妊娠中や産後の女性の異常死は89件。
このうち、最も多いのが「自殺」です。
そして、産後に自ら命を絶った人のおよそ3割が「産後うつ」になっていました。
イベントを企画したママノユメ産前産後ケア部北海道運営の小田夏生代表も、産後うつを経験した一人です。
「外に出るのがおっくうになったり、人と関わるのがちょっと怖くなっちゃったり…。社会から取り残された感覚に陥りました」
みんなでつながりを作ることで、そうした「孤独な子育て」を少しでも減らしたいという思いから、今回のイベントを開きました。
「1人で涙する子育てじゃなくて、周りと支えあいながら、みんなで助け合いながら笑顔で子育てできる世の中を作りたい」
みんなが、笑顔になる子育てを。
実現のためには「助けて」と気軽に言える環境づくりが必要だと、イベントを企画した団体は話しています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年3月5日)の情報に基づきます。
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