2024.03.07
深める郁音さんは、両親と3人暮らしです。
父の収さん(65)は、郁音さんのこれまでについてこう話します。
「少しずつ周りのお子さんと違いが見えてくる場面では戸惑いは多少あったけど、それより郁音は郁音なりにできることが少しずつ増えていく」
小学校は地元の通常学級に通い、中学は地下鉄通学。
高校は、特別支援学校で寮生活。
挑戦を続け、可能性を広げてきました。
しかし、特別支援学校卒業後は、進路の選択肢が少ないのが現状です。
郁音さんも、卒業後は、生活訓練など「学び」を中心とした自立訓練事業所に3年。
そのあとは、ものづくりや合同作業など仕事のプログラムを経験できる「生活介護事業所」に通っています。
母の訓江さん(63)は「人として人生を楽しむために生きていってほしい」と願い、娘の挑戦の場を広げたいと考えていました。
「できないことが1つでもクリアできて、1つでも自分でできることが増えていったりしてほしい」
そして、5年前にすすめたのがウォーキングのレッスンでした。
■学び舎にたった一人…だからこそ見つけた「将来の夢」地域に愛された最後の卒業生