2024.01.20

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「家から何としても出るために」兄弟からの虐待を逃れた20歳の女子大学生…相談からつながる「はざまの存在」への支援【札幌】

札幌市2歳虐待死から浮き彫りになった、「はざまの存在」

あいりさんが新しい一歩を踏み出すきっかけとなった札幌市困難を抱える若年女性支援事業「LiNK」

2021年、札幌市が設立しました。

その背景には、若い女性がなかなか支援に繋がりづらい実態がありました。

2019年、札幌市で池田詩梨ちゃん(当時2歳)が暴行を受けたうえに衰弱死し、母親とその交際相手が逮捕された事件がありました。

詩梨ちゃんの母親は、未婚の18歳の時に出産。

市から「特定妊婦(※若年・未婚・貧困などで子育てが難しいとされる妊婦)」と認定されていました。

保健師が支援をしていましたが、関係は薄かったといいます。

その後、虐待通告などが複数ありましたが、行政間での連携もとれず、母親との面談もかなわないまま…。

事態は進行して、ついに2歳の女の子が亡くなる、最悪な結果を招いてしまいました。

二度とこうした事件を繰り返さない…。

浮き彫りになった、特に支援につながりにくい10代後半から20代の思春期・若年期の女性たちの存在。

そんな“制度のはざま”に落ちてしまった女性の、セーフティーネットになれるよう発足したのが、LiNKです。

「家に居場所がない」

「思いがけず妊娠をしてしまった」

「きょう泊まれる場所がほしい」・・・

寄せられる相談は、ジャンルにとわず、様々です。

心の中でしまっておきがちな不安を、漠然とでもいいから打ち明けてほしい、それがLiNKの願いです。

電話(011-728-1255)での相談のほか、LINEXでの相談も可能で一歩を踏み出すハードルが低くなっています。

また、相談を受けるだけではありません。

相談者と同世代で、支援者として奮闘する女性職員にも密着しました。

「ちょっとお姉さんくらいのつもりで」ススキノの「夜回り」続けるワケ「助けて」を言えない人たちへ自ら働きかけるメッセージ

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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