2024.01.16
暮らす支援の輪が広がる一方で、毎日災害の映像を目にすることで心配されることもあります。
元日に、石川県の能登半島で最大震度7を観測した大地震。
石川県では、この地震による死者が200人を超えています。
被災地では雪も降り、住民たちは厳しい寒さの中で避難所生活を強いられています。
いま、私たちに何ができるのか。
Sitakkeでは、【特集】秋冬の”じぶんごと”防災で、北海道で暮らす私たちの、こころと身体を守るための「防災の知恵」 を考えていきます。
北海道は被災地支援本部を立ち上げて、医師や保健師らを現地に派遣。
また札幌市は、災害用に備蓄している寝袋1万2000枚を発送するなど、道内でも支援の輪が広がっています。
しかし現在、石川県では仕分けなどの手間を考慮し、個人からの支援物資の提供は受け付けていません。
「支援物資は、大口で一気に入れて、作業の効率をなるべく上げていくことが重要なので、物品を小口で細かく送るというのは避けた方がいい」
こう話すのは、東日本大震災で災害ボランティアとして活動した、NoMAラボの高橋大就さんです。
高橋さんは現在、自身の会社を通して、避難所へ支援物資を届ける活動を続けています。
これまでの経験上、個人からの支援を受け付けることは、ありがたさよりも、手間と労力が上回ると話します。
被災地では、届いた支援物資の保管・仕分け・配布といった作業の人手が足りていないのが現状。
そんな中ですでに、過剰になる物資も出てきているのだといいます。
そうなると、しっかりとした在庫管理が必要になります。
大口でたくさん来た物資であれば、「ここのスペースのものの賞味期限はいつ」とまとめてわかりますが、小口で届いたものをそれぞれ仕分けるのはとても大変な作業です。
NoMAラボの高橋さんは
「いま現場の人が必死で作業しているときに、少しのものを受け取るのも本当に大変になるので、やはりいまは大口支援の段階なのかな」と教えてくれました。
それでは遠く離れた北海道から、いま、どんな支援ができるのでしょうか?
それは、第一に「寄付」だと高橋さんはいいます。
「必要なものは刻々と変わっていくので、お金は、そのときに一番必要なものに変えられる。スペースも手間もかからない、一番必要なものを必要な人に届ける最善の形だと思う」
■非常時に「水筒」が思わぬ活躍!東日本大震災から学ぶ、元自衛隊員が描く“こころの防災”#8