2023.12.21
深める最近はSNSを中心に「優しい世界」ってフレーズが広まっていて、衝突や摩擦の無い環境を重んじる傾向が様々な場面で強まっている様子。それ自体は、素敵だし大切なことだとも思います。
でもね、世界って実は全然優しくない。「こいつダメだな」ってなったら見限られるのも、ひとつの社会の常。
それこそ、下手なうわべだけの優しさは「この人なら、ちょっとの欠点ぐらい見過ごして許してくれる」という依存関係を生み出し、よどんだ状況を生み出してしまう。
そう、あたしたちは桃源郷に住んでいるわけじゃない。だからこそ、生きるにあたって改善すべき点を「よくないよ」と指摘し、自分のことを一人の人間として鼓舞し扱ってくれる人は貴重な存在なんです。
自分としては、そういう人を友人や恋人、仕事の相手としても大事にしたいし、おのれもそうありたいって思っているのよね。
だからぜんまいさん、もしよければ、これから誰かと関係性を作っていくときには、「良いも悪いも、ちゃんと言う」っていう方向性、試しにトライしてみてください。
もちろん悪いところばっかり指摘し続けるのは、単なる嫌な奴。でも、良いところだけを賛美し続けるのは、それこそ単なる都合のいい奴だし、中毒の原因にもなりえます。
バランスが大事なんだよね。
あくまで別の人間ではあることを前提に、お互いの歩み方を尊重し合いしながら、同じ道を一緒に歩いていけるような、風通しの良い関係。
それをぜひ目指して、ぜんまいさんにはこれからの出会いを、どうかまずまっさらな気持ちで大事に育てていってほしい。そして、その中でもし「あ、これは」と思うところがあったなら、自分の意見を賛否問わず相手に伝えていってほしい。
どこまで参考になるかは、わからないけれど……。
ぜんまいさんへ、あたしなりのエールとして、このアンサーを贈ります。
どうか素敵な友人と出会えますように!
というわけで、今回は友人関係や依存といった話題について考えてみました!
どんな相手であれ、他人と適切な距離感で付き合うって難しいけれど、トライアンドエラーを重ねながらそこに近づいていこうと努力することで、あたしたちは 「誰かと一緒にいる」ってことの意味 を学んでいくのだろうね。
あたしももっと、人とのつながり方や関係性の作り方、学んでいかなきゃなぁ、なんて今回反省したりしました。
ふふふ、次回はどんな話題に思い巡らすことになるかしら。楽しみ!
ではでは皆さん、Sitakkeね〜!
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。LGBTパレードを主催する「 さっぽろレインボープライド」の実行委員を兼任。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。
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