小中学校での不登校の児童生徒は過去最多となるなか、学校に馴染めなかった子ども達を全国から積極的に受け入れている高校があります。
学校生活で自分らしさを取り戻す子どもたちがいる一方、高校は閉校のピンチを迎えています。
全校生徒がわずか29人の全寮制高校、苫前商業高校。
放課後、部活動で友人達と汗を流しているのは、2年生の高橋祐人さん。
中学まで遠別町で過ごしていました。
小学4年生のときから学校に通わず、行けたときも週に一度、別教室に通う生活だったといいます。
人前でうまく話せず、苫前商業高校に入学した最初の頃も、「人としゃべるのもいや」だったと振り返ります。
鍛冶澤英雄先生は、「入学する前は、すべて間接的なコミュニケーションだった」と話します。
「聞きたいことがある?」と先生が話しかけても、すべてスクールカウンセラーを通して話をする形だったという高橋さん。
鍛治澤先生は、今の高橋さんをみて、「そんな感じの子が人前に出て、今では学校の中心になっている。彼の成長はすごい」と目を見張ります。
というのもこの秋、高橋さんは 生徒会長に立候補して見事に当選。
高校生活で大きな成長を感じていました。
「だいぶ人としゃべれるようになって、楽しく学校生活を送れてます。自分自身も成長したなっていうのを感じられました」と明るく話してくれた高橋さん。
先生が気軽に話を聞いてくれるところも、学校が楽しい要因だといいます。
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