2023.10.28
暮らす
この写真の中に、クマの等身大パネルを置いています。どこにあるかわかるでしょうか。
正解は…赤丸で囲ったあたり。まったく見えませんね。

反対に、クマ側の目線から見てみます。

視界一面が笹やぶ…ここはどこでしょう。森の中でしょうか。

やぶをかき分けて進んでいくと…突然、視界が開けて、公園に出ました。人もいます。

クマは基本的には、体が隠れるようなやぶや茂み、川を使って移動します。クマと人がお互いに気づかずに近づいてしまい、ばったり出会うと、事故につながります。
HBCでも、クマのニュースをお伝えすることが多くなってきました。
道東の標茶町や厚岸町で次々と牛を襲っているとみられるクマ、通称「OSO18」。
道南の松前町では、畑で作業中の夫婦がクマに襲われ大けがをしています。
どんどん深刻化していくクマと人の関係を見ていて、クマによる被害だけではなく、解決の道筋も考え伝える必要性を感じています。クマの専門家や、クマ対策に関心のある大学生、札幌市に協力いただき、「クマとまちづくり」を考えるプロジェクトを始めました。

今年度からスタートした「クマとまちづくり」プロジェクトには、酪農学園大学の佐藤喜和(さとう・よしかず)教授や、クマ対策に関心のある学生、そして札幌市が協力してくれています。学生は、北海学園大学、酪農学園大学、北海道大学大学院から参加してくれました。
訪れたのは、札幌市南区真駒内。例年クマの出没が相次いでいる地域のひとつで、先月も真駒内公園や、マンションの目の前でクマが目撃されています。

出没現場を見た佐藤教授は、「緑地と川がたくさんつながっているようなエリア」と指摘します。
ここは出没現場だけを見れば住宅地ですが、南には森が続いていて、西には川が流れています。

クマの移動ルート、いわゆる「みどりの回廊」が複数あるのです。
真駒内だけではなく、みどり豊かな北海道には、こうしたみどりと住宅地がつながったエリアが多くあります。
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