2023.10.12
深める前編の冒頭で説明した通り、ものを処分するのにだって、今は無料じゃない時代ですよね。
それもあって、「そんなに捨てなくて、何かあったときに 捨てるお金を払うのは残された私たち なんだから!」なんてことを私、父にいったことがあるんですよ。
それはもう、大喧嘩(笑)
お金の話を持ち出して、判断を迫るというのはやはりあまりしない方がいいですね。
主体はあくまで親 。「手伝わせてね」の気持ちが大切です。
いざ、片付けをやり始めると、あちこち気になりだして一気にやりたくなりますよね。
でも、正直長年住んでいる親の手元にあるものって、本当に多いです。
さらに実家から離れて住んでいると、手伝いに行くのも本当に体力を使います。(だからこそ元気なうちに、早めに、が大切!)
疲れると自ずとイライラもしてしまうものです。
なので、一カ所ずつ、少しずつ、やっていきましょう。
そのときの優先順位は、大きいものや目につくものが多いところから始めるのがおすすめです。
例えばお洋服が好きなお母さんの場合。
着ていない服もいっぱいあるけど、思い出もあって捨てられない…。なんて想像つきますよね。
そういうときは例えば「10着を売ったり処分して、その分新しいお洋服を買わない?」なんて提案するのもいいと思います。
目につくところから始めることで効果が大きいのは、本人の意識がぐっと変わること。
きれいになって嫌な人はいませんし、進んで汚い中で暮らしたいと思っているわけではないんですよね。
ちょっとでも整理できたり片付いてすっきりしてくると、やっぱり気持ちいいんです。
目に見えてすっきりしてくると、「終活の整理」も悪くない、いいなってだんだん整えることに前向きになってきます。
頑として捨てられなかった気持ちも少しずつやわらいできますよ。
一方で、本人が入れ込んでいる趣味などはむやみに手をつけないことも重要です。
切手、切り抜きなどのスクラップブック、フィギュア、骨董品…
もう雪崩を起こしそうだし、私たちからみたら全然何がいいんだかわからない…というものでも、価値は本人の中にあります。
そういうときは、最初にお伝えしたように、透明で見やすいプラスチックケースなどでほこりやカビから守ってまとめて保存しましょう。
そうしておくことで、いざ処分するタイミングが訪れたときもスムーズに作業できる、と考えることが大切です。
また、そういった趣味のものについては「社会的価値」を判断する手段を考えておきましょう。
フィギュアなんかは最たるものですね。
見る人が見たらプレミア価格!なんてものでも、わからない人から見るとビニール人形なので捨ててしまう…というのはやはりもったいない気がします。
専門店で鑑定してもらう、事前に調べておくというのもいいと思います。
また、女性の着物・宝石なども判断に迷うところ。
これらは鑑定してもらうなら、昔ながらの質屋だと目利きに間違いがないことが多いですよ。