「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
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記録的な残暑が落ち着いたと思ったら、早いもので今年も残すところあと3か月を切りました。
先日、気象台から、冬の見通しを含めた長期予報が発表されました。この冬はどんな冬になるのでしょう。
先日、気象台から「10月から12月の3か月予報」と、「12月から2月の冬の見通し(寒候期予報)」が発表されました。
この先も気温は平年並みか高めの予想で、ズバリ、この冬は暖冬傾向になりそうです。
暖冬の原因は、温暖化の影響で地球全体の温度が高いこと、北海道周辺の海水温が高いこと、冬型の気圧配置が弱く、寒気の流れ込みも弱くなることが主なものと考えられます。
11月から12月の気温は、ほぼ平年並みの予想なので、長期積雪(根雪)の始まりは平年並みの見込みです。
※札幌の平年は12月6日(1センチ以上の積雪)
冬の期間(12月から2月)に降る雪の量もほぼ平年並みですが、気温が高めとなるため、湿った雪の降る日が多くなりそうです。
重たい雪で雪かきは重労働になるかもしれません。
雪かきによる急な運動で、関節痛や筋肉痛にならないよう、札幌市スポーツ協会では 「雪かき前のぽかぽか体操」を紹介しています。ぜひ公式HPをチェックしてみてください。
雪かきは冬の運動不足の解消にもなりますが、しっかり準備体操をしてから行いましょう!
気温が高いと一層注意しなければならないのが、つるつる路面です。日中プラスの気温になってとけた雪が、朝晩の冷え込みでスケートリンクのようにつるつるに凍ることが多くなるおそれがあります。
小さな歩幅でゆっくり歩く。転倒したときに手をつけるように、両手はあけておくなど、つるつる路面になった時の対策はもちろんですが、今から「転ばないための体づくり」をしておくことをオススメします。
つま先立ちや片足立ちで脚力とバランス力を強化するなど、日頃から足腰を鍛えておきましょう。
札幌市を拠点に、冬を安全に過ごすための情報を発信する、ウィンターライフ推進協議会では、 「転倒予防体操」を紹介しています。腰と股関節の筋肉を柔らかくする運動、背中と腰の筋肉を柔らかくする運動など、雪道で転んでケガをしないための体操を発信していますので、ぜひみなさんも生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
この冬は、いつもと違う湿った雪や降り方になるかもしれません。
突然のドカ雪や猛吹雪に備えて、非常食や懐中電灯、ポータブルストーブなどの点検や確認を、また車の中にはスコップや毛布などを積んでおきましょう。
毎日の 天気予報のチェックもお忘れなく♪
<PROFILE>
文・イラスト: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃
HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も見られますよ。
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