みゆきさんは、ちかさんときみちゃんの「愛のキューピッド」であるてる子さんに、お礼を言いに来たといいます。
クリスマスも近いとあって、みゆきさんはてる子さんに、ツリーが描かれたお菓子をプレゼント。てる子さんも、みゆきさんへのお菓子を用意していたため、思いがけず「クリスマスのプレゼント交換」のような雰囲気に。
「久々に会った婦人会みたいなノリ…」てる子さんの一言で一気に場が緩みます。
しかし、2人の表情が引き締まる場面も。ちかさんときみちゃんについて、インターネットに書き込まれていた言葉の話になったときです。
「妊娠して子宮があるなら女だ」
「どういうことかわからない、気持ちが悪い」…。
てる子さんは、社会にまだまだ性のあり方の固定概念があり、「LGBT」という単語は広がっていても、当事者の姿として浸透していないと感じたといいます。「案外生きていて普通のカップルってあまりいないと思う。男女の組み合わせが多いだけで、どんなカップルでも紆余曲折があって普通じゃないはず」
わたしは正直、みゆきさんにも息子への葛藤や混乱があるだろうと、勝手に想像していました。ほかの取材で、「同性が好きだとカミングアウトしてから親と疎遠になってしまった」という人の声も聞いていたからです。
しかし、みゆきさんの反応は落ち着いていました。「私は普通がわからない。普通と言われている人達も考え方も違うし、どこをみて普通ってなるのかなって深く考えることがある」
■こころが男性どうしのふうふと、新しい命を見つめた連載「忘れないよ、ありがとう」