2009年のクリスマスの夜。
中さんは赤信号で車を停車していました。
そこに後ろから車が衝突。
その時は、痛みがなかったため、そのまま帰宅したといいます。
しかし2日後に急に首が痛み出し、救急搬送。
今も左半身に”まひ”が残る体になってしまいました。
その後、1年ほど自宅に引きこもった中さん。
最愛の父の死をきっかけに、自分の夢へと歩み出しました。
それが「47都道府県を全てまわりきる」こと。
中さんは、「障害者になる前も、子どもが小さいからとか、女だもんとか、あと経済的とか、言い訳ばっかりで、やりたいことを全然やらないで来てた」と振り返ります。
「もう言い訳しないで、やりたいと思ったことを、まず準備しなきゃと」
そうしてまずは2021年、沖縄を10日間で一周。
去年は23日間で四国一周を達成しました。
その偉業の裏には、母親の夢をサポートした2人の子どもたちと友人の存在がありました。
長女の中岬(なか・みさき)さんは、「車イスだからすごいというか、やりたいことをやれていることがすごい」と話し、
長男の中港(なか・みなと)さんは、「家族という事で心配が一番大きいが、自分も子どものころにやりたいことをやらせてもらったので、母親なりのやりたいことをやらせてあげたい。できる限り協力していきたい」と挑戦を後押ししています。
みんな、中さんが夢を叶えられるように、仕事を休んで可能な限りサポートしています。
そんな中さんが、今年もまた新たな挑戦をすると打ち明けてくれました。
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