2023.09.28
暮らす北海道内で相次ぐ、クマの出没。
9月24日朝、北海道・新十津川町で「クマが住宅街にいる」という通報が相次ぎました。
9月27日には、札幌・西区山の手で、新聞配達員が住宅の前にいるクマ3頭を目撃。
札幌・南区南沢では、9月23日からクマの出没が相次ぎました。25日に、大学のキャンパス内で駆除されています。
「もしもクマに出会ったら?」
道民にとって、身近な不安になってきました。
2023年10月6日(金)、7日(土)の2日間、札幌の地下歩行空間で、パネル展を開催します。(主催:北海道、事業実施:HBC)
専門家の監修のもと、「クマに出会わないためにできること」や、「クマに出会ったらどうするか」など、ひとり一人にできるクマ対策や、道内の先進事例を紹介します。
さらに、体験ブースで挑戦できる「ヒグマ検定」では、命と暮らしを守るための知恵を、クイズで学べます。
クマ対策に活躍する「電気柵」や「モンスターウルフ」の実物も登場します!
そのパネル展の中から、先んじて少しだけ、「知恵」をお伝えします。
連載「クマさん、ここまでよ」
クマのニュースを聞いて不安を感じたとき、おそらく気になるのが「クマに出会ったら」だと思います。
北海道は、9月から10月を「秋のヒグマ注意特別期間」にしています。
クマとの人身事故が多い時期だからです。
ハンターとの事故を除くと、クマとの人身事故は約半分が「山菜・キノコ採り」中に起きています。
この秋、山に入る人には特に知っていてほしい「知恵」です。
もしもクマに出会ったら…絶対にしてはいけないことがあります。
それが「走ること」。
慌てて走ってしまうと、クマは本能的に追いかけたくなってしまいます。
クマに出会ってしまったら、まずは「止まる」!!!
絶対に「走ってはいけません」。
まずは止まって、クマのほうを見ながら、背中を見せず、ゆっくり後ずさりましょう。
それでもクマが向かってきたら、クマスプレー。
こんなときのために、山に入るときはクマスプレーをリュックなどにしまい込まず、腰につけておくなど、すぐに使える場所に持っておきましょう。
スプレーが届く範囲は最低4~5メートル、条件が良くても10メートルほど。
4~5メートルというと、だいたいタクシーの大きさくらいです。
(メーカーによって違う場合がありますので、詳細はお使いのクマスプレーの仕様書をご確認ください)
5メートルほどまで近づいてきた場合は、クマの目と鼻をめがけて噴射します。
クマスプレーがないときや、噴射したもののうまくいかなかったときは、「命を守る」姿勢をとります。
うつぶせになって、首の後ろに手をあてます。
おなかや首など、命に直結する部分を守るためです。
でも、これは最終手段。
この姿勢なら襲われないというわけではなく、攻撃されても命だけは守るための姿勢です。
大けがはするかもしれませんし、クマにすぐにひっくり返されてしまうかもしれません。
だから…結局は、「クマに出会わない」のが一番です。
「クマに出会わない」ために、山でできること・住宅地でできることは、パネル展でご紹介します。
日程:2023年10月6日(金)午前10~午後7時、7日(土)午前10~午後6時
場所:札幌駅前通地下歩行空間 憩いの空間E(3番出入口と5番出入口の間)
対象:どなたでも無料でご覧いただけます
主催:北海道
事業実施:HBC
監修:酪農学園大学・佐藤喜和教授
また、11月3日(金・祝)には、札幌の地下歩行空間で「ヒグマフェス2023」を開催します!
パネルの一部も展示するほか、専門家やアーティストなど多彩なゲストが出演するステージイベント、HBCアナウンサーによる写真絵本の朗読などを予定しています!
道内各地から集まったかわいいグッズが買えるコーナーや、ヒグマの毛皮や骨に触って学べるコーナーも。
日程:2023年11月3日(金・祝)
時間:午前10~午後6時
場所:札幌駅前通地下歩行空間 北3条交差点広場
対象:どなたでも無料でご覧いただけます。入退場自由です
予定内容:
・チャレンジ!ヒグマ検定
・さわってみよう!ヒグマの毛皮
・ヒグマクイズ!専門家やアーティストと一緒に
・ヒグマの「観光」と「教育」の可能性とは?パネルディスカッション
・かわいいグッズが買えるコーナー!
・HBC もんすけも登場!
主催:北海道
事業実施:HBC
ただクマに怯えて暮らすより、あなたと大切な人の命や暮らしを守るために、正しい知識を学んでみませんか?
連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
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