ご飯にはほんのりと醤油の色がつき、海苔は醤油をたっぷり吸ってペッタリと。シンプルな塩おにぎり以上の香ばしさと味わいの満足感で、函館の家庭ではおなじみの醤油おにぎり。
明言はできないが、函館において昔お母さんが握ってくれたおにぎりといえば「塩」と「醤油」の両方だったという家庭が多い気がする。醤油おにぎり自体は北海道に根付いた食文化と言われているが、その中でも函館は特に醤油おにぎりを好む傾向が強い。
昭和初期創業の函館駅前の酒屋『丸善 瀧澤商店』。そこの角打ちには常に「おにぎり」が定番メニューとして名を連ね、そのスタイルも見事なまでの醤油味だ。
握るのは同店の娘であり3代目の瀧澤眞理子さん。
「うちでは子どもの頃から醤油おにぎりでしたよ。塩おにぎりが出てくることはなかった。だから私としてはおにぎりといえばコレなの」
函館のローカルマガジン「peeps hakodate」から、選りすぐりの記事をお届けしています。
■【函館】検索しても見つからない小さな酒場。知られざる酒場めぐり「サケパブリック」」
■【函館】港のまちの片隅に生まれた塩辛酒場。知られざる酒場めぐり「小田島水産 塩辛バル」
道南の記事一覧:【道南のお気に入りを見つけたい】