2023.10.10
深める事件が起きたのは、去年8月3日。
午後6時半、お店はいつものように満席で賑わっていました。
魚を焼く煙とは違う、白い煙が店内に…
店の外を確認すると…隣の店から出火。
火の手はとうとう「炉ばた」にも…
代々受け継がれてきた建物が燃えてしまいました。
幸い怪我人はいませんでしたが、火の勢いは激しく、お店の大部分が消失。
長年使い続けていた調理器具は燃え、天井も抜け空が見えてしまうほどになってしまいました。
辛うじて残ったのは囲炉裏とカウンターだけ。
あまりにもひどい焼け跡に、営業を諦めかけましたが…
「応援するから、再開してほしい!」という、お客さんたちの声に元気づけられた実亜さん。
しかし、再建に必要な工事費は…8,000万円ほど。
少しでも工事費を抑えるために目をつけたのが、「クラウドファンディング」。
解体、補強、基礎部分の工事費用として800万円を目標として支援を募りました。
すると…1ヶ月半で目標の金額に達成!
「みなさんに感謝。やってよかった」と実亜さん。
たくさんの支援のおかげで「炉ばた」が再オープン。
囲炉裏とカウンターを残したまま限りなく以前のお店を再現しました。
釧路市長も来店し、「復活したのがうれしい。みんなの協力の賜物ですね」とお店の再開を祝いました。
約1年ぶりに囲炉裏の上で焼かれた“ホッケ”にお客さんは…
「やっぱり焼き方だね。『こんなにホッケがおいしいものだとは思わなかった』ってお客さんに言われたら、本当に嬉しいものです。これからも美味しく焼ける焼き方をしていきたい」と静子さん。
「”昔から変わらない魅力”を(絶やすことのないよう)、ずっと頑張ってます。『変わらないね』と喜んでもらうことが、愛されていることに少しづつ、繋がっていってるのかなと思う」と実亜さん。
祖母から孫へ…いつまでも“炉ばたの灯り”を灯し続けてほしいものです。
※掲載の内容は番組放送時(2023年9月14日)の情報に基づきます。