2023.09.28

暮らす

「17分間」に何があったのか…国内初・ブラックアウト。命を守るための道すじを探す

あのときの「17分間」に何があったのか

胆振東部地震で、震度7の揺れが襲った厚真町では、送電線の電線が大きく揺れて鉄塔に接触、ショート事故が起きました。

道央と道東を結ぶ主力の送電線「狩勝幹線」で地震によるショートが原因で、電気が流れなくなってしまったのです。

電力を失った道東の複数の水力発電所もストップ。

道内は「ブラックアウト」寸前まで追い込まれました。

この時、危機を救ったのは、本州からの緊急送電でした。

電力不足は一旦、回復したかのように見えました。 ところが…

午前3時11分、地震から4分。

地震に驚いた人たちが、次々に照明やテレビをつけるなどして電力の需要が一気に増えたため、電力が不足し、周波数が落ちていったのです。

午前3時21分、地震から14分。

再び、苫東厚真発電所。唯一発電を続けていた1号機に負担が集中、ボイラーが限界に達しました。

午前3時25分、地震から17分。

1号機は「停止」しました。
これをきっかけに、道内の他の発電所もドミノ倒しのように発電がストップ。
北海道から電源が失われた瞬間でした。

さらに、最後の砦だった、本州からの電気も受け取れなくなり、道内295万戸が停電。

国内初のブラックアウトに至ったのです。

小原教授は、「当時バックアップや大きな発電所が落ちたときに、どうやって電力を回復するか、そういったものが足りなかったというところだと思います」と話します。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • X
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • X