農家が愛情を込めて作る色とりどりの野菜たち。そんな大切に育てられた野菜ですが、私たちの食卓に上がるのは一部と言います。「出荷ができない規格外の野菜を新たなカタチによみがえらせたい」と、十勝うらほろ樂舎の皆さんは、地元農家と思いを一つに、〈おやさいくれよん〉を作りました。
クレヨンのベースとなるのは、米油とライスワックス。そこに、浦幌産野菜の粉末を混ぜ合わせ、色付けをします。傷がついた小豆、てんさいの葉、ブロッコリーの根や茎のほか、黒色には浦幌木炭を使用するなど、地域に根差したモノ作りを徹底しています。子どもでも安全に使えるようにと、色を補う顔料は食品着色料と同成分のものを使う細やかな心づかいも親にとってありがたい限り。
「苦手な野菜もクレヨンとして使うことで興味が湧いたり、親子の会話が増えたら。食の意識を変えるきっかけになれたらうれしい」と開発担当の宮寺由佳さんはにっこり話します。
淡色が多いため、黒色の画用紙に書くのもお薦め。フードロスの解決や地産地消にも繋がる、人にも環境にも優しい作品に熱い視線が注がれています。
2020年4月設立。「持続可能な地域づくり」をテーマに、教育・スポーツ・商品開発など多角的な分野から地域の人々とまちづくりに取り組む。現在は25人で活動をし、道内外からさまざまな経歴を持つメンバーが集まる。
浦幌町寿町7-1
Tel:015・576・3772
道の駅ガーデンスパ十勝川温泉、第一ホテル、道の駅うらほろ、北海道ホテルなどで販売中。インターネットでの取り扱いも。詳しくは十勝うらほろ樂舎HPにて
※フリーマガジン「Chai」2023年8月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。
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連載「いいものfromトカチ」
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