1999(平成11)年にオープンして以来、タイの下町にある屋台街にいるような「現場感覚」が味わえる店として、ファンから深く愛されたタイ料理の店『ボーコーソー』。
この店で日常的に食べられるガイトート、カイヤッサイ、ソムタム、パッタイ、カオマンガイなどの本場のローカル屋台グルメは、当時の函館で簡単に食べられるシロモノではなかったため、その登場は衝撃的だった。
店は惜しまれながら2017年に一旦閉店するが、共同オーナーの一人である斎藤史浩さんが単独でほぼ同じコンセプトの店『キットゥン』をオープンさせ、ボーコーソー時代から愛されている馴染みのメニューを数多く提供中。
その中でも「トムヤムクン」は99年の初登場以来、函館に多くの中毒者を出してきた名物料理。シャープでキレ味抜群の辛さと独特の酸味、ほのかな甘みは極めて本場の屋台の味に近いが、日本人好みに繊細なアレンジも加えている。
ちなみに大は3~4人前の量で税抜1,500円以下と価格も良心的。
ボーコーソー時代からこれを目当てに足を運ぶ客が大勢いる看板メニュー。エビ、トマト、生姜など10種前後の具材をタイ産の総合調味料とマカム(タマリンドのジュース)でじっくり煮込む。近頃はそこに生ライムをひと絞りするようになった。実はいまも進化を続けている名物スープ。
函館市本町32-29
0138-31-1074
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『peeps hakodate』vol,115・「90年代に生まれたあの店のロングセラー。」より
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