2023.07.22

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62歳から20歳へ、つないだ伝統とは。かつての産炭地に活気を…夏の風物詩【芦別】

本場・福岡を手本に、北の大地に根付いた祭りがあります。

過疎の地域の人たちが伝統を守る姿を追いました。

かつて産炭地として栄えた、北海道芦別市。

街中に、祭りの威勢の良いかけ声が響きます。

祭りの名は「芦別健夏山笠」(あしべつけんかやまかさ)。

本場・福岡の博多祇園山笠から「兄弟山笠」として唯一、認められた祭りです。

炭鉱閉山が相次いだ、35年前。

マチの活気を戻そうと、地域の人たちが見よう見まねで始め、芦別市の夏の風物詩になりました。

2010年の「芦別健夏山笠」

当初から「山笠」に携わってきた野原清吉さん・62歳は、4つある「流」と呼ばれるチームの、リーダーのひとりです。

野原清吉さん(62)

今年は、新型コロナの影響もあって4年ぶりの開催。

野原さんはようやく動かせる山笠に、胸を高鳴らせていました。

「もうみんな歳を取っちゃって、次につなげていきたい」

そう話す野原さんのそばに、若者の姿がありました。

村上敬介さん(20)

村上敬介さん・20歳。芦別市で育った、専門学校生です。

迫力のある山笠を前に、「これを担ぐのかと思うと、すごいですね」と、話します。

そして7月15日、山笠の本番。

勇壮な祭りに、威勢のいい男たち…。

4年ぶりに芦別の街に山笠が復活しました。

村上さんも野原さんたちと一緒に、山笠を懸命に押しました。

「最高の思い出。みんなと出られてよかった」と達成感に満ちた村上さん。

若い世代に祭りを引き継いだ野原さんもまた4年ぶりの山笠に、「うれしかった」と充実した表情を見せました。

62歳から20歳へ…「よろしくね」

かつての産炭地に根付くこの祭りが、地域の世代をつなぐ絆を強めてくれます。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年7月17日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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