2023.05.24

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【2万人が来場】若者に人気「SHIRO」新工場、みどころは(砂川市)

札幌から車で約1時間、田園風景が美しいまち、砂川。おいしい菓子店の多いエリアとしてもジワジワと注目を集めているこのまちに、先月4月28日(金)、新たなスポットが誕生しました。

「SHIRO」新工場、みどころは?

そのスポットとは、コスメブランド・SHIROが砂川にオープンした新工場“みんなの工場”

SHIROは「自分たちが毎日使いたいものをつくる」コンセプトに、硬くて使われることが少ない昆布の根元を使った美容液など、本来なら捨てられてしまう素材を活かした商品開発などが注目されているブランドです。

いまや世界に29店舗を展開し、人気ブランドとなったSHIROですが、実は、創業の地は砂川。
今回、SHIROが砂川にオープンする“みんなの工場”には、ショップやカフェ、キッズスペースなども併設されているということ。これは砂川出身の筆者にとっても期待大! さっそく見学に行き、写真をいっぱい撮ってきましたので、レポートしたいと思います。

ではさっそく、参りましょう!

みどころ① “透け透け”で丸見えな工場に注目~!

まず、外観はこんな感じ。ご覧の通り、“透け透け” です!窓ガラス越しに見える内装が、おしゃれな雰囲気を醸し出しています。さっそく中に入ってみると……

天井が高く、広い!
以前、砂川にあった「SHIROカフェ」(2023年4月に移転)のおしゃれさは残しつつも、さらに開放感がある施設となったようです。

そして注目すべきは、こちら。
工場で働く人のようすが、“透け透け”で丸見えなのです!

こちらの工場スペースは、すべてガラス張りになっているので、自由に見学が可能に。
研究・開発室⇒素材を処理・調合する部屋⇒パッケージに包装する部屋、と製品が完成するまでのようすを見ることができます。「ふむふむ、あの製品はこんな感じでつくっていたのね!」と、子どものころの社会科見学のような気分で楽しめました。

みどころ②工場スペースのすぐ隣に、子どもたちの遊び場が!

次に注目したのは、工場スペースと隣接しているこちらのエリア。

天井部分にジャングルネットが張られていて、子どもが無料で遊べるスペースになっています。

このエリアの壁は、一面が黒板仕様になっています!チョーク(美唄産)も置いてあるため、子どももおとなも自由に“落書き”をすることができるんだとか。おとなたちが働く工場の壁に“落書き”をしても、「コラッ!」と怒られることがないなんて……きっとキッズたちにとってはたまりませんね。

それにしても、どうして工場スペースの真横にキッズスペースをつくったのでしょう?
工場案内スタッフの笹木舞子さんに質問してみたところ、次のような回答が。

「ふだん、おとなが働いている様子を、子どもが目にする機会ってあまりないじゃないですか。あえて工場スペースの隣にキッズスペースを設置することで、真剣なおとなのまなざしを、子どもに見せたかったんです」とのこと。

さらに、SHIRO今井浩恵会長も、このように話してくれました。

「(これまでの工場は)、閉鎖されていたり、“入れない場所”だったけれど、そこまでも”みんな”にしたい。モノをつくる風景、それがSHIROが唯一無二に伝えられることだと思っています」。

クーッ!だから “みんなの工場”っていうコンセプトなんですね。う~ん、素敵です。

みどころ③自分だけのオリジナルの香りを作れる「ブレンダーラボ」

さらに“みんなの工場”では、見学するだけではなく、訪れた人たちも、自分だけのフレグランスをつくる体験ができるんだそう。ということで次に向かったのは、こちらの 「ブレンダーラボ」

たくさんのビーカーが並んでいて、理科室のような雰囲気も。今回の見学の中で、個人的にはこのエリアが一番テンション上がりました
体験のようすを以下ご紹介します!

自分オリジナルの「マイフレグランス」体験レポ

①まずは、好きな容器を選びます。スクエア型、ボトル型の2種類から選ぶことができます。

今回は、同行者さんとそれぞれ違うタイプの容器を選んでみました。筆者が選んだのはこちら。持ち運びに便利そうなボトル型です。

説明書のイラストもかわいい

②次に、好きな香りを選びます。SHIROの定番フラグランスとして人気の「サボン」、「ホワイトリリー」、「ホワイトティー」などの人気のラインナップはもちろん、過去の限定品などからも、好きな香りを自由にブレンドすることができます。

それぞれの香りが入ったビーカーのこの感じ。まるで理科の実験のよう!テンションがあがります。

筆者は、砂川限定の「フルーツブーケ」を中心にブレンドしてみました。ハスカップやりんごなど、砂川で出会ったさまざまなフルーツからインスパイアされた香りなんだとか。う~ん、たしかにいい香り。

こぼさないように、スポイトでていねいに、少しずつ入れていきます。

③15分程度で、オリジナルのフレグランスが完成!

同行者さんがつくったフレグランスの写真

最後にアルコールを加えて……じゃーん!世界でひとつだけのオリジナルフレグランスができました!

同行者さんのフレグランスは、ヴァーベナ×ホワイトティー×フルーツブーケを組み合わせたことで、シトラス調の爽やかな初夏の香りに。フルーツブーケ×キンモクセイ×ホワイトリリーを中心に調合した筆者のフレグランスは、どこか懐かしさを感じさせるような春の香りがしました。

お互いのフレグランスを嗅ぎ会いながら「香りの好みってそれぞれの人柄が出るね!」「恋人や友達をイメージした香りをつくってプレゼントするのもよさそう」と盛り上がる私たち。

ちなみにマンガ好きな筆者としては「推しのキャラの香り」をイメージして作って身に纏うのもアリだなと思いました。次回、ぜひつくってみたいと思います。へへへ。

みどころ④道産食材にこだわったカフェ

と、ここでお腹がすいてきたので、お待ちかねのランチタイム。

ピッツァ ヴェルドゥーラ 1,320円(税込み)、鶏ミートボールのゆずクリームスパゲッティ 酒かすチップを添えて 1,375円 ジュレソーダ 梅昆布×ハスカップ 814円、ジュレソーダ 小松菜×ハニーレモンジンジャー 814円

見るからにおいしそうなこのラインナップ。“北海道の自然素材のおいしさをそのままに”を合言葉にしたSHIRO CAFÉ。札幌のイタリアンレストラン「TAKAO」の高尾僚将(たかお・ともゆき)シェフと共に生産者を訪ね、SHIROの製品にも使用している素材をふんだんに使用しているのが特徴なんだとか!

ピッツァ ヴェルドゥーラ 1,320円(税込)

なかでも筆者が注目したのは、砂川本店でしか味わえないというこちらのピッツァ。北海道産小麦にこだわったというモッチモチの生地に、アスパラや行者ニンニクなどの野菜がシャッキシャキッ!

ピッツァは、店内にある薪窯で焼き上げたものなんだそう。キッチンもおしゃれです。

店内のようす

我が故郷の景色がみえます

カフェの空間は窓が広く、そこから見える山々の風景もあいまって、とてもいい雰囲気です。筆者も、故郷の景色を楽しみながら、のんびりとお食事を楽しみました。

“みんなの工場”に込める想いとは

工場を案内してくれた笹木舞子さん。

工場案内をしてくれた笹木舞子さんに、あらためて“みんなの工場”に込める想いを聞いてみました。笹木さんはふだん、市民とSHIROが一緒にまちづくり活動をする“みんなのすながわプロジェクト”を担当をしているんだそう。この工場のコンセプトも、市民の声を参考につくったといいます。

砂川本店のみの限定のフレグランス「フルーツブーケ」。砂川で出会ったさまざまなフルーツからインスパイアされた香りなんだそうで。

「以前、砂川の中心部にあったSHIRO CAFÉ(4月にこちらの工場に移転)も、ありがたいことに好評だったんです。でも、 “カフェ、おしゃれなんだけど、普段着だと行きにくい” とか “敷居が高い” という声も、プロジェクトで知り合った市民の方々からは頂いて。これが結構、ショックでしたね」と、笹木さん。

“近隣の人たちも気軽に集える場所”を目標とするSHIRO CAFÉと、“普段着だと行きにくい場所”という市民の認識の違いにショックを受けたんだそう。

「砂川は人口が減り続けていることもあって、大人同士で交流できたり、気軽に外で仕事ができたりする場所ってあんまりないじゃないですか。いまの時代、電源さえあれば、PC一台で自由にどこででも仕事ができるのに。子どもはもちろん、大人たちも集えるような場所をご提供したいんです。もともと砂川でものづくりをしていた会社として、なにか恩返しできないかなと思っていて」

ブックラウンジ。無料で自由に本を読むことができる。

「“みんなの工場”には、充電ができるスペースや、自由に本が読めるブックラウンジをつくりました。市外の方々はもちろんのこと、市民の方々にとっても、気軽にフラッときて、息抜きできる場所になればいいな」

最後に「“みんなの工場”ができたことは、ゴールじゃない。これから“みんな”で拠点にしていく場所なんです」と笹木さん。終始、真剣なまなざしでお話している姿がとても印象的でした。

***

工場から駅へと向かう、帰り道。「自分が故郷のためにできることはなんだろうか」と、笹木さんのお話を振り返りながら、想いを馳せました。懐かしい田んぼみちを歩きながら、故郷の”これから”をあらためて問う……筆者にとって、新たなきっかけに繋がる取材にもなりました。(~完~)

工場でゆっくり過ごしたいなら…“ねらいめ”は今?

ちなみに筆者が取材に訪れたのは、プレオ―プンの4月25日のタイミング。連休明けの5月16日に編集部に届いた「SHIRO」のプレスリリースの情報によると、5月の連休中は、全国から約2万人以上が来場したんだそう!地元の友人からは「長蛇の列ができていたよ」という報告も。すさまじい人気だったようです。

「ゆっくりと過ごしたい」という人には、オープンから1か月経ったいま、そろそろ“ねらいめ”なタイミングが来そうです。公式ホームページからは混雑状況を確認することができます。

ちなみに取材の後日、筆者は地元の幼なじみ3人組で、砂川駅前にある観光協会で自転車をレンタルして行ってきました。工場までの道のりは、自転車で約15分ほど。

砂川らしい田園風景を楽しむことができますし、「遊水池」まで少し寄り道すると、緑豊かな自然を満喫できるサイクリングができましたヨ!

近隣のみなさんも訪れてみてはいかがでしょうか。

「チャリで来た」

【スポット情報】みんなの工場by SHIRO

北海道砂川市豊沼町54-1
0125-52-9646
10:00 - 19:00 (不定休)

工場 : 10:00 - 17:30 (日・祝日はお休み)
ショップ : 10:00 - 19:00 (ブレンダーラボ最終受付 18:30)
カフェ : 11:00 - 19:00 (ラストオーダー 18:30)
公式ホームページからは混雑状況が確認できます。
文:ナベ子(Sitakke編集部)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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