小・中・高と同じ学校に通い、家業であるこの会社でも20数年以上一緒に働く。ふたりは双子の姉妹であると同時に、もはや人生をともに歩む相棒だ。
父が1969(昭和44)年に創業した工務店『株式会社 平野建業』の建築士である中川かおりさんと目黒さおりさん。同社では地場の木材を活かした建設業を推進し、近年はこのふたりが中心となって採算性と環境保全の両方を維持しながら就労率を上げる「自伐型林業」を主軸とした林業部を立ち上げた。
自伐型林業は、多くの人手と大型重機と長い年数を要する既存の林業とは異なり、少人数による適度な間伐や小型トラックが通れる程度の作業道づくりといった「コンパクトな林業」が信条。それにより質の高い木を育て、未来に向けて魅力ある森林を残すことを目標としている。
さらに、林業の活動を通じて出会った作家の木製雑貨やアウトドアグッズ、ハンドメイドの山野草盆栽などの販売店やワークショップも運営。近い将来は林業部を独立・会社化することも視野に入れている。
そんなふたりが目指すのは、街と森の距離を縮めて地元の人々に山林の未来を「自分ごと」として考えてもらうこと。やりたいことはまだまだたくさんある。
函館市日乃出町2-7 平野建業内
0138-53-7297
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