おびひろ動物園生まれで、現在は繁殖のため札幌市円山動物園で飼育しているゴマフアザラシの「マシロ」(雌、7歳)が13日、赤ちゃんを出産した。円山動物園でのゴマフアザラシの出産は30年ぶり。
マシロは雄のカイ(30歳)と雌のモモ(推定30歳)の第1子として2016年におびひろ動物園で生まれ、18年に円山動物園へ移動していた。
円山動物園によると13日の午後10時ごろ出産し、母子ともに健康。授乳する様子も確認した。出産後のマシロは飼育員に対し、子どもを守ろうとする母親らしい行動も見せているという。同園の飼育展示担当係長の朝倉卓也さん(52)は「アザラシの赤ちゃんの離乳は2~3週間。泳ぎや魚を食べる訓練を行い、どちらもできるようになれば一般公開したい」と話す。公開は4~5週間後になる見込み。現在はマシロと共にサブプールで経過を見守っている。
おびひろ動物園でもカイとモモの孫の誕生に喜びの声が上がっており、アザラシ担当飼育係の藤澤美緒さん(26)は「カイとモモの血が次の世代へ引き継がれていくことをうれしく思う。元気に育ってほしい」と話している。