湯倉神社を過ぎ、見晴公園へと続く一本道に入ってまもなく1軒のアパートがある。その1階部分に店を構えるこちらの『サケパブリック』は夫婦で営む小さな酒場。これまで広告を出したこともなければ、ネットやSNSで情報発信もしたこともない。つまり「ググっても出てこない」という今どき貴重な店であり、これがメディア初登場となる。
オープンしたのは2020年3月。コロナの国内感染者数が急増し、翌月には史上初めての緊急事態宣言が発令されるという、飲食店開業には最悪のタイミングだった。「オープンした年は開けては閉めるの繰り返しで、まともに営業できたって実感がなかったですね」と当時を振り返る旦那さん。
しかし2年目以降は徐々に客がつきはじめ、常連客が友人知人にここを紹介し、その友人知人がまた新たな常連客となって別の人を連れてくるという、店いわく「往年のテレフォンショッキングのスタイル」でここまでやってきた。近頃は看板料理であるタレ付きの大ぶりザンギ『うまたれザンギ』の人気に火がつき、テイクアウトの需要も増えてきたという。
「うちが目指しているのは普遍的な店。何かに特化しているわけでもなく、どんな人でも気軽に来られて会話が楽しめる場所にしたいですね。たしかに露出はないけど(笑)、全然隠れてるつもりもないしオープンなスタンスでやってます」。
函館市湯川町3-32-8 カーサヴェルデ1F
090-6449-2311
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