2023.03.23

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鈴木亮平さん「変化していかなきゃ」…役に向き合い、性の多様性に思うこと。映画『エゴイスト』

多様な性のあり方が注目される中、あるカップルを主人公にした映画が公開されました。

演じる難しさや、撮影現場の工夫について、主演の鈴木亮平さんに話を聞きました。

連載「じぶんごとニュース」

去年9月、開かれた「サッポロレインボープライド」。

性的マイノリティへの差別解消などを目指すこのイベントに、俳優の鈴木亮平さんも訪れていました。
当事者たちの胸の内を、肌で感じたいという思いからでした。

映画「エゴイスト」より

2月10日から公開している映画、「エゴイスト」。

ゲイである原作者の自伝小説を映画にしたもので、鈴木さんは主演をつとめました。

鈴木さんは、役作りに悩んだといいます。

「ゲイであるということに対して、ステレオタイプな表現にならないか。例えばそれがリアリティであったとしても、それを作品とすることで、偏見を助長する形になりはしないかというところを、『LGBTQ監修』の方と話しながらみんなで作っていった」

鈴木さんのヘアメイクを担当する、ミヤタ廉さん。

ミヤタ廉さん

ゲイの当事者の立場から、「LGBTQ監修」として撮影に携わりました。

撮影中の様子です。
パートナーとのシーンで、こまかく動きを確認しています。

ミヤタさんは、「所作であったり言葉遣いだったり、どういった場面でどれぐらい出すのか。パートナーを持つ人たちにも何名か集まってもらって、出会いがどんな感じだったのか、どんなことでケンカするのか、実家に帰ったときにどういう思いでいるのか、多方面に鈴木さんも取材していた」と話します。

役作りのための当事者への取材のセッティングや、ゲイの親友役のキャスティングも担当しました。

ミヤタさんは、「なるべく誤解がないように伝えていく。観た側が今まで何でもなく思っていたことが、こういうことだったのかと、ストーリーを通して理解していく方法も、1つの声の上げ方かな」と話していました。

映画「エゴイスト」より

当事者がスタッフとして入り、現場で生じた「疑問」や「違和感」を摘んでいく。

この環境がベースとなり、当事者たちの日常の姿を自然に表現できたと、鈴木さんも感じています。

「自分も含め社会の意識というものは変えていく必要がある。教育だったり、エンターテイメントなり、メディアでの描き方は、もう変化していかなきゃいけないなと」

インタビューを担当した泉優紀子記者は、Sitakkeで、こころが男性どうしのふうふと、2人の間に宿った新しい命を見つめる連載「忘れないよ、ありがとう」を執筆するなど、性の多様性にまつわる取材・発信を続けてきました。
インタビューの全編は、HBCニュースのYoutubeでも公開しています。

***

映画の中で、鈴木さんが演じた主人公・浩輔の友人役は、ゲイ当事者のドリアン•ロロブリジーダさんがつとめました。

鈴木さんとドリアンさん

Sitakkeでお悩み相談コラムを連載中の満島てる子さんも、ゲイ当事者として、鈴木さんとドリアンさんのお2人にお話を聞きました。
⇒【『エゴイスト』の出演者にゲイ当事者がインタビューをして知ったこと—「クィア映画の“これから”を作りたい」

連載「じぶんごとニュース」

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は放送時(2023年2月9日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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