2021.07.03

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HOKKAIDO CREATOR INTERVIEW #1|yukky(イラストレーター)

北海道から新しいものをつくり続けるクリエイターたちの視点や素顔を覗く「HOKKAIDO CREATOR INTERVIEW 」。初回はSitakkeのメインビジュアルを描いた札幌在住のイラストレーター yukky氏にSitakke副編集長が伺います。

yukky /イラストレーター
1979年(昭和54年)生まれ。北海道・倶知安町出身。2児の母。
https://www.yukkyweb.com/

絵を描くことが好き、だけどヘタ。

― よろしくお願いします!yukkyさん、これまでどんな作品を描かれているんですか?

私の作品でよく知っていただいているのはACジャパンのCM「あいさつの魔法」のイラストですね。他にも道内の企業さんだとサツドラのEZOCAカードのイラストや札幌ドームのチャームコロンくんなども描かせていただいています。

ACジャパン「あいさつの魔法」

― どれも見たことあります!CM「あいさつの魔法」は印象的で高校の教科書にみんなイラスト真似て書いてましたよ。そもそもyukkyさんがイラストレーターになろうと思ったきっかけは?

私、幼い頃から絵を描くのが好きだったんですよ。だけど写生会で一回も入選したことなくて、好きなのに下手だったんですよ。
だから同級生からも「絵を描くの辞めれば?」「なんでそんなに辞めないの?下手なのに」って言われたんですけど描くの好きだからとずっと続けてたんですよね。
小学5年生の時の先生がすごい良い言葉をくれたんです。『継続は力なり』って。続けていたらそれがいつか力になるよと言ってくれて。絵を描き続けていたら力なるのかなと思ってほぼ一ミリも勉強しないで今日まで描き続けてきたんですよね。そしたら本当になったので、本当だなって感じですね。

― 絵を描くのが下手だったのは意外です!今のyukkyさんからは全く感じられないですが、イラストレーターの仕事をすると決めたターニングポイントってありました?

中学2年の時、北海道の交通安全ポスターで金賞を取ったんですよ。オフィシャルな入選で初めて評価されたと思って、そこが人生のターニングポイントかもしれないです。イラストいいな!描きたいな!仕事にしたいな!と具体的に思ったのがそこかなと思います。

高校を卒業して帯広のデザインプロダクションに1年入って、そこがすごいホワイト企業だったんです。
私にはぬるま湯すぎてそれで退職したんですよね。入れて頂いたのは本当に感謝しかないんですけど、こんなに良くしてもらったら私、ダメになってしまうと。
それで辞めて、専門学校に入って講師の先生に「北海道の一番ヤバいプロダクション教えて下さい働きたいです」って言いました。残業とかさせられまくって酷いデザインプロダクションで修業したいなと思って(笑)

もう情熱だけで受かった感じです。全然上手くなかったですからその時は。何でもやらしてください何でもやります!外注するくらいなら私何でも書きます!って言って会社のほぼ8割ぐらいイラスト描かせていただいてかなり修行させて頂きました。

そんな時、ヘッドハンティングされたんですよ。イラスト描かないかと言ってくれるプロダクションが突然出てきまして、社長が「お客さん取れそうだったら1年でもすぐやめていいぞ、仕事外注してやるから」と言って下さって、それでちょうど23歳の時に独立してそこから今まで描き続けてます。

人に喜ばれることが好き その原動力は・・・

― yukkyさんには今回、Sitakkeのメインビジュアルを描いていただきました!こちらの想いをひとつひとつ丁寧に汲んでいただき、1枚のイラストとしてSitakkeの世界観を見事に具現化していただいて。制作、大変でしたよね?

Sitakkeのイラストは私も大好きな1枚です!
綺麗ごとかもしれないけれど自分の作品を作りたいっていう想いよりもお客様が喜んでくれるっていうことの方が全然、嬉しいです。だから自分の画なんて正直一生描かなくてもいいって思うくらいお客様から発注される画だけ描くだけでいい人生だと思ってます。

― 23歳で独立されて、24歳でご結婚もされたんですよね?若い時から決断をしていく機会が多かったと思いますが、yukkyさんの原動力ってなんですか?

「家族と遊びたい」ですね!仕事を一生懸命一生懸命がんばって家族とキャンプに行きたい!夫と子どもたちが原動力ですね。
独身時代の時はもっと破滅的な感じでイラストを描いてました。寝なくてもいいや~ぐらいな感じで。今は子どもたちのために死ねないなと思いますね。
日々、幸せだなと思うので、苦しいのも悲しいのも楽しいのも全部、私にとって貴重な経験。全部愛おしいですね。家族っていいんですよ!!

― ハッピーが伝わってきます〜。2人のお母さんとして子育てをしながら、お仕事での変化はありました?

子どもがいることによってまた新ジャンルの仕事振られるようになりました。お母さんの気持ちが分かるイラストレーターさんですよねみたいな感じで。なので仕事が増えましたね(笑)
歳を重ねるごとにいい仕事といったらあれですけど、若いときにこの仕事やりたいなと思ってた仕事が普通にできるようになりましたね。年を重ねるのは非常にいいことだと思います。

行動してれば悩む時間はない

― ズバリ、yukkyさん。野望ってあったりしますか?

ありますよ~!お仕事のクライアントを5億人にすることです!
CMで見たんですが英語が話せるようになったら世界の5億人と話せるって。英語を話せたら私のクライアントが5億人増えるんじゃないかと思ったんです。

私、子どものころ一ミリも勉強してこなかったのでまず勉強できないんですよ。当然、英語も話せないんですけど、話せないからこそ「よし!アメリカに住もう」って思って勢いで2年前にアメリカのポートランドに行ったんですよ。しかも娘連れて、一か月間学校休ませてせっかくだから行こうよって2人で(笑)

2ヶ月住んだんですけどすごい環境良かったんですよ。全然、中1レベルの英語も用意しないで行ったんですけど普通に買い物もできますし後半となったら軽い世間話もホストマザーとできて、住もうと思ったら全然住めるなと思って、将来的には。海外に拠点を移すのは全然ありだなと思いますね。

いまポートランドに住む友達とプロジェクトを進めていて、コロナ禍だからこそ心が狭くなったりとかストレスを感じたりとか、そんな時代だよねって話してて、私はせっかくイラストが描けるのでイラストで人が幸せになる方法ないのかなと考えてた時に、私のイラストで全世界のできる限りの家族のイラストを描いてグッズにしたら楽しいよねって。それで個展とか世界中回れたら楽しいよね。ちょっと幸せじゃないですか?そんな活動を目論んでます。

― パワフルすぎます!Sitakkeはモヤモヤな悩みを持つ女性の方も見ていただいていますが、yukkyさんは悩んだ時はどうされていますか?

ん~。悩むことはほとんどないですね!(笑)
思い通りの人生に“する”んですよ!自分で。いやだったら変えればいいと思っていて、行動してれば悩む時間ないんですよ。ずっと動いてたら悲しくないんですよ。
動いて動いて、悩みそうになったらよし仕事するぞみたいな。
打ち込んでたら悩みもなくなりますし、お金にも直結しますし(笑)
私は悩んでいる時はきっと暇な時なんだなと思っています。

― なんだろう、今すごい悩んでいたことがスッと抜けたような気がします!(笑)悩んでいる暇なんてないですね!私も仕事、打ち込みます!

そうですよ〜!まずはやっちゃわないと!ですよ(笑)

****

~取材を終えて~
とにかく明るく笑顔が素敵なyukkyさん。「人に喜ばれることが好きでイラストを描き続ける」という言葉が印象的で、20代前半で独立や結婚など人生の大きな選択をされた裏には、yukkyさんの “自分の好きなことを突き進める” というブレない信念と地道な直向きさを感じました。

文: Sitakke副編集長
取材日:2021年6月

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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