2023.03.01

暮らす

「春から塾に…」新年度からいくらかかる?子どもによくある3つの支出【FPが解説】

みなさんはどのようなときに春の足音を感じますか? 寒さ厳しい旭川に在住の筆者ですが、最近家の外に出たときに、空気がやわらかいと感じることが増えました。着実に春が近づいているのだと嬉しくなります。日の入りもだんだん遅くなり、17時を過ぎても薄明るいことに気づきました。とはいえまだ2月。今後も気温マイナス2桁台もありえます。早く春が来ないかと待ち遠しい気持ちです。

さて、春の訪れが楽しみな反面、お子さんのいるご家庭は進級・進学を控え、諸々の準備に気ぜわしいのではないでしょうか? 今回はファイナンシャルプランナーの筆者が、子どもによくある3つの支出について解説します。

新年度にかかりやすいお金3つ

1:学習塾

旭川市内でも、学習塾の終わり時間に車の中で待機している保護者の方をよく見かけます。筆者の子どもも、小学校高学年のときに英語塾へ。いったん辞めて、中学校では部活を引退した3年生の夏期講習から、主要5教科の受験対策をしました。夜遅くまで頑張るわが子のために塾の送迎をしていたことを懐かしく思い出します。

授業回数や授業料、塾の特色、方針などいろいろあるので、どの塾を選べばいいのか悩む保護者も多いと思います。筆者の経験からですが、まずは春季講習など短期集中でお試しができる期間に通わせて、どれくらい学力が伸びるかをひとつの判定基準にすることをおすすめします。成績が伸び悩んでいるようなら、その子に合っていないと判断して塾を変えることも早めに決断した方がよいでしょう。統計を見ると、塾などの学校外教育費に平均で年間30万円くらいかけている家庭が多いようです。決して安い金額ではないので、効果判定はお早めに。

2:習い事

普段、家計相談に乗っていますが、お子さんに習い事をさせているご家庭は少なくありません。スイミングやピアノなど5千円~1万円くらいの月謝の習い事が多く、お子さんが2人いた場合、上の子も習っているから下の子も、と習い事×お子さんの人数ということもよく見受けられます。

例えばお子さんが2人いて、2人とも1万円の月謝の習い事をした場合、月謝だけで年間24万円、そのほか発表会や級の認定試験があるような習い事だと、その他諸々の経費がかかります。小学校6年間だと144万円プラスαがかかることになります。お子さんの才能開花につながり、その道の職業に就くのであれば高くないのかもしれません。ですが、そのあと大学まで進学をさせようと考えるならば、私立文系で下宿の場合にかかる教育費・仕送りは4年間で約1千万円です。

高校生のお子さんがいるご家庭で、進学を控え、教育費の準備をどうしたらいいかというご相談もあります。金額の面で教育費の集大成ともいえる大学進学に向けた資金準備を一番においていただき、余裕資金で家計における習い事の支出割合を決めていただけたらと切に思います。

3:スマホ

スマホの普及は2007年~2008年くらいから。お子さんたちにとっては、生まれたときから身近にある当たり前のツールですよね。保育士をしている友人の話ですが、2~3歳でも、お迎えにきた保護者にスマホを要求して上手に操作すると聞いて驚いたことがあります。

筆者宅では、塾の送迎のため小学校高学年で持たせましたが、そのときは家族割引やWi-Fiなどはなかったように記憶しています。総務省『令和3年 通信利用動向調査』によると、モバイルサービスの月額の通信料金は13歳から19歳では3千円~3千999円が13.1%で一番高い割合となっています。次いで2千円~2千999円が11.5%、6千円~7千999円が11.1%です。

スマホにはGPS機能や防犯ブザー機能が付いているものもあり、アプリで現在地がわかるので便利ですよね。その反面、簡単に知らない人ともつながります。保護者が使わなくなったスマホを使い、オンラインゲームなどで知らない大人とつながってしまうケースもあるようです。トラブルに巻き込まれたケースも起きているので注意したいところ。お子さんにスマホを与えっぱなしにせず、年齢に応じたフィルタリングをかけたり、使う場合の約束事を決めておいたりするのも大切かと思います。いわゆるガラケーだと、通話やメール、GPS機能など、必要最低限の機能に限られているため、小学校低学年の子どもや初めて持たせる場合におすすめです。

まとめ

国も政策として子育て支援を出していますが、出産一時金を原則42万円から50万円に引き上げるということが聞こえてきています。また、北海道には公式子育て支援サイト『ハグクム』があります。このサイトから、子育てのサポートや悩み相談窓口の一覧が見られます。“どさんこ・子育て特典カード”を提示することで、協賛店舗から特典サービスも受けられるようです。北海道の各エリア別に協賛店舗があるようなので、該当する方は利用してみてくださいね。

【参考】
学習塾にかけている費用はどれくらい?』 / 公益財団法人 生命保険文化センター
大学生にかかる教育費はどれくらい?』 / 公益財団法人 生命保険文化センター
令和3年 通信利用動向調査報告書(世帯編)』 / 総務省 情報流通行政局
子ども・子育て支援の充実』 / NHK
北海道公式子育て支援サイト「ハグクム」|子育てに関する主なサポート・施設』 / 北海道

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文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
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【ライター:FP鶴羽 PROFILE】
旭川在住の元陸上自衛官。
バブルの頃に野山を駆け回っていた見た目とギャップありのワイルドだろう系アラフィフ。
お金に疎すぎて色々と失敗を重ねたことをバネに現在は家計の専門家ファイナンシャルプランナーとしてセミナーやラジオでお金の情報発信中。

【画像】Fast&Slow、shimi、freeangle / PIXTA(ピクスタ)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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