お正月の食べ物といえば、おせち料理。北海道では大晦日におせちを食べるご家庭が多いかもしれません。実は、おせち料理にも食べる順番や食べ方があるのをご存じですか? 意外に知らない方も多いものです。
そこで、今回おせち料理の食べ方についてマナー講師である筆者がご紹介します。
おせちは元々、季節の変わり目の節句に、年神様にお供えするための節供(せちく)を略したもの。
本来は一月一日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日の五節句があり、お正月は五節句の中で重要なので、お正月料理をおせち料理の代表として呼ぶようになりました。
保存のきく料理が多いのは、日ごろ忙しい主婦たちが、せめて正月三日まで台所仕事をしなくてもすむようにと、暮れの内から料理を準備したことに由来しています。
子孫繁栄や無病息災を願って、数の子や鯛、えびなどの縁起の良い食材を使って、四段の重箱につめるのが正式*ですが、最近では、二~三段も多いですね。地方や家庭によって入れる物も違いがあります。
ここからは、意外に知らないおせち料理の食べ方マナーをクイズ形式でご紹介。何問解けるかチャレンジしてみてください!
A:お屠蘇から飲み、その後、おせち料理を食べる
B:おせち料理を食べてから、お屠蘇を飲む
正解:A
お屠蘇とは、無病長寿を願ってお正月に飲むお酒です。自分の体を清めるという意味もありますので、まずお屠蘇から飲み、おせちをいただきます。
A:好きなところから
B:一の重
正解:B
食べる順番は、一の重の「口取り・祝い肴」から、二の重、三の重、与(四は死を連想させて縁起が良くないため)の重へといただきます。
A:祝い箸
B:いつもの自分の箸
正解:A
おせちを食べる際に使う「祝箸」と呼ばれる、両口箸を使います。両方が細くなっていますが、使っていない逆側は神様が使うためです。
さて、何問正解しましたか? 印象アップや話のタネにもなるマナーを押さえつつ、良いお年をお迎えください。2023年が幸多き年でありますように。
*諸説あります
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文:桜美月(イメージアッププロデューサー・マナー講師)
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【ライター:桜美月(https://www.instagram.com/elegant.sakura/) PROFILE】
愛媛県松山市出身、好奇心旺盛な学び好き。ミス松山の経験を活かし美しい振る舞いやマナーを深く学び資格取得。現在は、マナー講師の枠にとらわれず、自分のやりたいことに挑戦し、『SAMIE』ブランドを立ち上げデザイナーとしても活動中。Voicy『桜 美月のシンデレラマナー』では、外見だけでなく内面も整える生き方、あり方について配信中。
【画像】june. 、chobisuke / PIXTA(ピクスタ)