2022.11.24

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【相談】親が過保護でつらい。恋人との旅行を許してくれません。どうすればいい?

は〜い皆さん、ご機嫌よう!「お悩み相談コラム」担当・満島てる子です。

北海道在住になってから絶賛15年目に突入中のあたし。
なんと先日、人生初の定山渓を体験してまいりました!

……「え?」と思った人、正解。
そうなの。こんだけ札幌で生活してて、今まで1回もまともに行ったことなかったのよ(お恥ずかしや……)。
そのことを大学時代から付き合いのある友達に話してたら「は?!信じられん!!強制連行じゃわ。」と相成りまして。美泉定山和尚が開いたという、紅葉残る河童まみれの街へと、直行バスでひとっ飛び。

いい湯にいい酒、いいご飯。素敵なお宿で、この上ない骨休めの時間を送らせていただきました。やばいわ定山渓、あれはハマるわ。

そんなこんなで、ちょっとした小旅行気分を味わったあたしだったのですが、平素、7丁目の”地縛霊状態の自分”としては「気心知れた人たちとどっかいにいくってこんなに楽しいもんなのね〜」と、普段味わうことのない経験をすることができて、ちょっとほっこりもしたわけ。

そんなタイミングでいただいた、こちらの相談文。
旅の余韻も相まってか「そいつぁほっとけねぇし、もったいねぇじゃんか!」と、思わず筆を取るに至ったのでした。

ご紹介しましょう。

【ご相談】親が過保護でつらい。恋人との旅行を許してくれません……

人生初の恋人なのね、いいなぁ!

人生初の恋人。いいなぁ。色々手探りなことも多くて大変だったりもするだろうけれど、「付き合う」と決めた2人がお互いの関係性を深め合っていくのって、きっと楽しいんじゃないかなと。

彼氏が欲しいあたしとしては「うっらやましい!」の一言に尽きます。

でもあらあら、コーン茶ハイさんの親御さんは、なかなかおかたい価値観をお持ちの方のようね。

しっかし……う〜ん、団塊の世代向けのドラマじゃあるまいし、この令和になっても「不純異性交友は、これを禁ず!」的なノリがまだ生き残っていたなんて。
このお手紙を最初に読んだとき、「そりゃきっと息苦しいだろうなぁ……」と、コーン茶ハイさんには思わず同情してしまったし、なんならあたしとしてはその内容に結構びっくりもさせられたのでした。

にしてもコーン茶ハイさんは、誠実というかなんというか、親御さんの気持ちをきっちり尊重して、かつ大事にする人なのねぇ。
いやね、あたしだったらそんな風に言われたら「は?なんで?相方との旅行ぐらい自由にさせてや」と、相手が親でも閻魔でもハッキリ言っちゃうし、喧嘩腰になっちゃうまでありうるかなぁと。
パートナーさんも「理解が得られるまでは待っててくれている」なんて素敵だし、事実優しい方なんだろうなぁと思います。

ただ、そのままだとおそらく、本当に結婚でもしない限り、ふたりが旅行するっていうのは一生無理そうね……。
ねえ、そんなの嫌じゃない?←

だってさぁ、あたしこないだ、近場だし一緒にいたのは友達だったけれど、定山渓の街の様子を誰かと見て回るの「めっちゃ楽しいやん!」と思ったわけよ。
ましてやこれが好きな人と!!風光明媚な観光名所に遠出できてのことだったなら!!もうそれは最高以外のなにものでもないじゃん!?

確かに書いてくれているように「親に黙って」どっかいくっていうのは、バレなかったとしても精神衛生上よくないでしょう。でも、パートナーとのお出かけ、やっぱり諦めたくないわよね?
だとしたら、親との付き合い方、向き合い方に変化を起こすためにも、一度はっきり「恋人と旅行したい!行ってくるね!」と、こちら側のお気持ち表明、やっちゃってもいいんじゃないかなと思うんです。

ただ「どっか行きたいの!」「いやダメ!」と、単なる意見のぶつかり合いに終始するとしたら、結果はきっと不毛。
そうなるのを防ぐ意味でも、まず親に何をどんなふうに伝えるべきなのか、考えておく必要はありそう。なのでここからは、その思考の整理を、コーン茶ハイさんのためにも一緒にやってみようかと思います。

あたしなりのAnswer

さて、コーン茶ハイさん。
さっきも書いたけれどおそらくあなたは、親へのリスペクトをきっちり持っているタイプなのでしょう。
なので、もしかするとこういう内容は相手に伝えづらかったりもするかもしれないというのを、無論承知の上で言うんだけれど……。

まずは素直に開示してみるのはどう?

あたしとしてはまず、あなたが胸に抱えている「過保護だなぁ」という不満を素直に親御さんに開示することが、事を突破するためのきっかけになってくれるのではないかと思うんです。

過保護(おそらく今回のように、親が子の意思を無視してその行動をコントロールしてしまう事例というのは、どちらかというと「過干渉」に該当するものかと思いますが)な親の、最大の問題点。
それは、自分が「過保護である」という事実に、大抵の場合気づいていないということだと思います。
だからこそ、その行いを「愛ゆえのもの」と正当化してしまい、相手をヒトではなくモノ(自分の所属品)として扱っていることに考えがいつまでも至らないまま、子どもを最終的に苦しめる結果となってしまうわけです。

だから、今回はたまたま旅行というのがひとつのきっかけとなったわけなんだけれど、どんな話題であれおかしいと思うことがあれば、たとえ親だったとしても「それ、要らない。それ、過保護だよ。」と伝えてみてほしいの。

今後の関係性の足掛かりのためにも

伝えた当初は、とんでもなくモメたりするかもしれません。向こうがキレることも想定しておいた方がいいでしょう。
でもそれが、ヒトとしての距離感をとり、相手と自分の境界を引き直すための大きな足掛かりになるはず(全く話にならない場合は、物理的な距離をとること、例えば実家から出ることも、手段として考えてみてもいいかもしれません)。そして、そうすることでようやく「過保護」というつながりそのものから脱却できる気がします。

「いや、パートナーとのお出かけごときで、そこまでできない」と思うかも知れません。それならそれでもいいと思います。
でも、やっぱり単に「旅行に行きたい!」という意見を通すだけでは、根本の問題は解決しないのよね。

例えば結婚、例えば子育て。そういう将来の重要な場面を考えてみてください。
もちろんあなたを大事に思うがゆえになんだけれど、このままいくと、旅行に関してよりももっと過保護で、もっと過干渉な態度を親が取ってくるかもしれない。
そうなったら、コーン茶ハイさんとしてもきっと辛いんじゃないかしら。

だから、未来の自分を守るためにも、家族と適切に「家族」であり続けるためにも、今少し気張ってみてはどうでしょう。うまくいけば、恋人と笑顔で、一緒に全国旅へと行けちゃうわけだしね(あ〜ん、考えただけでウキウキね!

親とのルールを話し合って決めるのも有効!

そうそう、親との間にルールを決めるっていうのも、「過保護」に陥らないためには有効なんだとか。
旅行について言うなら「どこに行ってどうしたかを必ず報告する」「写真を送る」など、親御さんに自分たちの様子を伝え、きちんとした付き合いだとわかってもらうための決め事を、いくつか設定してみるといいんじゃないかと思います。
ここは、コーン茶ハイファミリーが、お互いにどんな対話をするかにかかってるわね(ファイトよん!)。

家族であっても、それぞれが対等なひとりの人間。誰かの意見が絶対とか、そんなことは無いはず。
すぐ改善されるかはわからないけれど、親御さんとの関係性がこれをきっかけに、少しでも息がしやすいものに変わっていってくれることを、あたしとしても祈っていますよん。

ラブラブ旅行の初回はどこに行ったのか、いつかぜひ教えてね!うふふ

ま・と・め♡

というわけで、今回は「親と子」であったり、「過保護」「過干渉」といった話題について考えてみました!

お悩みって人間関係に基づくものが多かったりするけれど、こと家族って関係性は多くの人に馴染みが深いものだし、独特の結びつきの強さがあったりするから、そこから出てくる悩みも複雑で深刻になりがちよね。

でもさ〜、やっぱり好きな人とは、親にもはばかることなく気軽に旅行したいもんよね!
みんなは、恋人とどこかに行くとしたら、どんな場所を選ぶのかしら?
やっぱり沖縄とか、なんなら海外とかなのかな?

私は……もう一回定山渓行きたいかも。笑
個室露天付きのお部屋で、これからの季節雪見酒とか洒落込みながら、ゆっくりのんびり一緒の時間を過ごしたいわぁん。

あ、そんな夢を実現してくれる殿方、切実に募集中です。←
頼む……誰か、お悩み相談フォームからでもいいからお誘いをくれ……(使い方間違ってる〜と)。
あ、もちろんお悩みも常時受付中よん!みんな、よろしくねん。

人肌恋しい季節になってきたもんよね。
読者の方々に、どうか素敵な出会いがありますように

ではではみなさん、Sitakkeね!

***
文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:nabe(Sitakke編集部)
***

満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。LGBTパレードを主催する「さっぽろレインボープライド」の実行委員を兼任。)2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム『てる子のお悩み相談ルーム』を連載中。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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