2022.11.20

出かける

【札幌発】余市町「ソウマファーム」でぶどう収穫体験!希少な鹿肉とワインを楽しむ旅

今回のお酒の旅は札幌から余市へ向かいます。目的は“よいちワイン”! それでは出発しましょう。

旅のしおり

◆余市町のヴィンヤード「ソウマファーム」にてワインぶどうの収穫体験
◆余市の鹿専門猟師「EBIJIN(エビジン)」明念氏の特製鹿肉、地元食材の飲食
◆「ソウマファーム」のぶどうで醸造した『ソーマニヨン・ブラン』のテイスティング

札幌駅から余市町へ向かう

今回筆者は札幌観光バスの自社企画「ヴィンヤードで収穫体験&バーベキューでよいちワインを知る旅(※)」に参加しました。数年かけて準備されていた企画と知り期待に胸が膨らみます。ツアーの発着場所は札幌駅北口。あの黒い車でしょうか!

ジャンボタクシーに乗り込んでいざ出発です! 札幌から余市までは高速で1時間。便利になりましたね~。

「ソウマファーム」へ行く前に「キャメルファームワイナリー」「モンガク谷ワイナリー」「リタファーム&ワイナリー」と、余市駅東側の余市町登(のぼり)地区のワイナリーの道をぐるっとひと巡り。

急な丘にある「リタファーム&ワイナリー」のぶどう畑からは遠くにシリパ岬も見えました。

「ソウマファーム」で醸造用ぶどうの収穫体験

今年8月余市で開催されたLa Fête des Vignerons à YOICHI(通称:ラフェト)という1日限りの農園開放祭で「ソウマファーム」のぶどうで醸造されたワインをいただき相馬氏のお話を伺っていた筆者。今回の訪問は酒神さまのお導きだと思いとても楽しみにしていました。

「ソウマファーム」のぶどうはすべて遅摘み。この時期まで収穫を遅らせるのは、「早摘みでは絶対出ないぶどうの旨味の余韻を引き出すため」とのこと。温暖化の影響で北海道も気温が上がり、長く熟成するようになってきたのです。収穫量は減りますが他では真似のできないぶどうということですよね。なんて贅沢なのでしょうか!

相馬さんのレクチャーを受けながらぶどう収穫体験へ! 本日収穫するぶどうはメルロー。気さくな相馬さんの話に和やかなムードです。

これぞぶどう!という形のお手本のぶどう。必要ない部分をトリミングする方法を教わります。

灰色カビがついている粒、干せた粒を取り除いていきます。

お借りした近正の『ステンレスぶどう鋏』。片方が鋏、片方がはじく粒を取るピンセットになっていて道具マニアの筆者は一目惚れ。秀逸な相方でチョキチョキぶどうのつるを切っていきます!

「ソウマファーム」のメルローはすべてワイナリー「ドメーヌ・モン」へいき『モンロー』というワインになります。「ドメーヌ・モン」のメルローだから『モンロー』! 優しくエレガントでエロティックな味わいだそうですよ。一粒食べてみると芳醇なぶどうの甘さが口の中いっぱいに広がりました。美味しい~!

本日の収穫体験目標2カゴを参加者全員で達成! 夢中になってできる作業で楽しかったです。来期は収穫ボランティアに参加したいと思いました。

EBIJINの鹿肉を「ソーマニヨン・ブラン」でいただく

いよいよお食事タイムです! この日は少し風もあったのでテント内での飲食となりましたが、気温が高くお天気のときは外でのBBQを楽しめるとのことでした。

左から、「ドメーヌ タカヒコ」「ドメーヌ モン」「ランセッカ」

名前を知っていてもなかなか口にできないワインたちをいただく贅沢な時間。「ソウマファーム」で収穫したソーヴィニヨン・ブランでつくられたワインなので『ソーマニヨン・ブラン』と名前がついているのです。同じぶどうを使っているのに造り手さんで味わいが違い、実に楽しい飲み比べ! 今年余市町と連携協定を結んだリーデル社のグラスでいただきます。

ラベルに書かれた造り手さんのメッセージを読みながら美味しく飲み進めます

余市でレストランも経営されている相馬さん。収穫量は度外視でも思い描くぶどうをつくること。そのぶどうで造り手さんがつくったワインを飲んだお客様の楽しむ顔が見たい!というお話に醸造家さんとの距離感も素敵だなと思いました。

余市といえばこの『余市ムール』も特産品。風味豊かな養殖ムール貝が出回るようになってきました。

新鮮な魚介のアヒージョ! 軍手が鍋敷きなのはご愛嬌(笑) どんどん運ばれてくるメニューに食べるのが追いつきません。

そのままでもバゲットにつけてもおいしいシチューには鹿肉がいっぱい。

綺麗な色ですよね~多くは語りません。ただただ美味しく味わいます。

「鹿肉とメルローを一緒に食べてみてください!」相馬さんの提案に従う一同。
なんということでしょう! 鹿肉の旨味を膨らませるぶどうの果実味。驚きの美味しさにテント内に歓喜の声があがりました。

ハンター活動から始まり、今は仕留めた鹿を美味しく食べることができるようハンター育成や鹿肉活用のプロデュースをされている「EBIJIN(エビジン)」の明念さん。
森での鹿猟の話、肉の処理の話に一同興味津々。増え続ける鹿も美味しく食べることができれば肉の消費量が上がり頭数も減っていく。人間が増やした鹿だから責任をもって美味しく食べる! ライフルの弾が1発900円することも初めて知りました。

「キャメルファーム」のフルボディ『LEGAMI』。こちらも鹿肉にとても合います!

「EBIJIN」で取り扱う鹿肉は2歳までのものだけ。それはそれは柔らかく上品な味わいです。

明念さんが研究を重ねた血抜き方法で一切臭みを感じることのない鹿肉。低カロリー高タンパクな鹿肉がもっと市場に出回りますように!

鹿肉を知り尽くしている焼き加減。流石です!

普段食べることのできない希少部位や、同じ部位でも生育年齢による味わいの違いを楽しませていただきました。
驚きと感動のあるジビエ! “エビジン”さん。ご馳走さまでした~

お土産にワインと『エゾ鹿ハンバーグ』を購入! 「わさびで食べてみて!」と明念さん。今日の余韻を自宅で楽しみます! 『エゾ鹿ハンバーグ』をはじめ「EBIJIN」の鹿肉は、ソウマファーム経営のイタリアンレストラン ヨイッチーニ で味わえる他、オンラインショップやふるさと納税でも手に入るそうですよ。

相馬さんも明念さんもチームワークで地域の為に尽力されている方でした。
食を通じた循環型の幸せに取り組むお二人の姿勢に、食べて飲んで応援したい気持ちでいっぱいになった今回の旅でした。北海道ワインツーリズムから目が離せません。

札幌観光バス株式会社 ツーリズム営業部
■住所:北海道札幌市清田区美しが丘1条9丁目1番1号
■TEL:011-206-0225
■営業時間:10:00~18:00
■定休日:日曜・年末年始

ソウマファーム
■住所:北海道余市郡余市町登町974-2

EBIJIN〜北海道余市町の鹿肉〜

※掲載の内容は取材時点(2022年10月30日)の情報に基づきます。
今期の「ヴィンヤードで収穫体験&バーベキューでよいちワインを知る旅」は全ての日程の催行を終了しています。

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文:ムライヒロコ
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【ライター:ムライ ヒロコ PROFILE】
生まれも育ちも札幌市。酒販店に勤務するアラウンド還暦。乗り鉄兼呑み鉄。
「おいしいお酒を飲みたい!飲んでほしい!!」をモットーに、公共交通機関を利用して、各地にいらっしゃる酒神さま詣での日々を過ごす。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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