2022.09.11

暮らす

スズメバチの日本最大の生息地・北海道。事故を防ぐには?駆除業者に密着

今月4日、千歳市の陸上競技場の近くで、男女14人が、スズメバチとみられるハチに刺されました。そのうち、5歳の子どもを含む3人が、救急車で病院に運ばれ手当てを受けました。

現場近くにはハチの巣があり、すぐに市が業者に依頼して、取り除かれています。

住宅にいつの間にか巣を作り、短期間で爆発的に増える「スズメバチ」。巣は9月にかけて巨大化し、ハチの数も激増します。

札幌の駆除業者密着で見えてきた、鉢合わせしないための対策とは?

札幌の住宅街でも…

「ハチの巣を見つけた。子どもが小さいので心配だ」。

依頼を受けたのは、害虫駆除業者「サクシード」の竹屋江綾太(たけやえ・りょうた)さんです。「大きくなったら働きバチが飛び回るので早め早めの方がいい」

現場に向かう竹屋江さん

現場は札幌市西区の住宅街の一戸建てです。

2階のベランダの換気口の下に、ハチの巣がありました。

ハチが数匹確認できます。

依頼主は、この日の朝、巣を見つけ、「全然ハチのこと分からなくて、自分で取るのも刺されたら怖いなと思って」依頼したといいます。

竹屋江さんによると、これは「スズメバチ科のコアシナガバチ」。

どんなハチなのか?

北海道立衛生研究所でハチを研究する伊東拓也(いとう・たくや)さんに鑑定を依頼しました。

伊東さんによると、このハチは「性格はかなりおとなしくて、近づいても警戒するだけで人を刺しに来ることはないが、人に凄く近い距離に巣を作るので、間違って壁にある巣を触ると刺してくる」そう。

伊東さん

ベランダの出入り口で、人の顔の高さに作られた巣。刺される可能性が高いため、駆除します。

竹屋江さんがスプレーを吹きかけます。「巣を回収して、消臭して痕跡を全部消す」

巣には、卵が16個、幼虫が40匹、サナギが8匹確認できました。ハチが増える前に巣を見つけ、取り除くことが大切です。

では、スズメバチが巣を作りやすい場所とは?

竹屋江さんによると、室外機の下や、倉庫のドアのレール部分に巣をつくることもあるそう。

他にも、庭木や換気口の中、軒下にも巣を作るため、定期的に確認して巨大化を防ぐことが大切だといいます。

竹屋江さんが「今日中に完全にいなくなりますから」と声をかけると、依頼主は「安心しました」と顔をほころばせていました。

続いて、ハチに刺され、救急車で病院に運ばれたという、札幌市手稲区の男性からの依頼です。

刺された場所はこの塀の奥。住宅と塀の間を掃除をしていたとき、ハチに襲われたと話します。

小型カメラを設置すると、小さなハチが写りました。

北海道立衛生研究所の伊東さんによると、これは「ミツバチ科のマルハナバチの仲間のセイヨウオオマルハナバチ」。

「使っていないネズミの巣穴や、ブロックの下とか石の下などの空間を利用して巣を作る」といいます。「巣を守るために人を刺すことはほとんどないが、触ったりすると刺します。結構痛いですよ」

駆け付けたのは、害虫駆除業者「北海道防疫サービス」の三浦和博(みうら・かずひろ)さんです。

周囲に「ハチの体に付いたら死ぬ薬」をまきます。薬が体についたハチが巣に戻ると、まもなくハチや幼虫は死滅します。

近所の女性が、いいハチ対策があると声をかけてくれました。

床下に巣を作るマルハナバチとの4年に渡る格闘の末、たどり着いたという撃退法がこちら。

アルミニウムの網を買ってきて、強力な両面テープで貼り付けるといいます。女性は「雨降ろうが何しようが全然剥がれない」と話していました。

この方法は、道立衛生研究所の伊東さんも「換気口を最初にふさいでおけば、巣を作る場所を探している女王バチが見もしない。理にかなった方法だと思います」とお墨付き!

ただ、穴が開いたプレートを使うなど、床下の換気を妨げないようにしてください。

続いて西区の依頼現場に到着した三浦さんは、ハチの巣を確認するとすかさず防護服を着用しました。

「メロン大の巣が軒下にできてハチがたくさん出入りしている。あのくらいになると、巣に近寄るとバッと出てくる」といいます。

住宅の2階の軒下にぶら下がる丸いハチの巣。

巣から湧き出た大型のハチは、伊東さんによると「スズメバチ科のケブカスズメバチ」。
「攻撃性の強い蜂ですね。よく遠足の人たちが刺されるとか、草刈りの人が刺されるのは、ほとんどこの種類。一番大きくなるのは8月下旬から9月上旬にかけて。北海道でも、50~60センチぐらいになる」

殺虫剤を巣の中に噴射し、ハチの動きが止まるのを待って、丸ごと取り除きます。

作業は簡単に見えますが、熟練した技術が必要で危険も伴います。絶対にマネはしないでください。

開いてみると、六角形の部屋「育房」のほぼすべてに、幼虫や卵が確認できました。ハチが爆発的に増える直前でした。

日本に17種類いるスズメバチのうち、14種類が生息する北海道。日本最大の生息地であることを忘れてはいけません。

北海道立衛生研究所の伊東さんに、事故を防ぐには何が大切かを聞きました。

①北海道はスズメバチの生息適地であることを認識
②換気口や軒下など家の周りを定期的にチェック

「早期発見・早期駆除」が、刺されないために重要です。

もしハチに刺されたら、呼吸困難などになるアナフィラキシーショックになる可能性があります。人に刺されたことを伝え、速やかに病院で手当てを受けてください。

連載「じぶんごとニュース

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2022年7月)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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