「慇懃無礼」という言葉がありますね。言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるという意味です。
この熟語が示すように言葉遣いは間違えると失礼になってしまうことがありますが、これは他人事ではありません。もしかしたら、あなたも知らず知らずに相手を不快にさせているかもしれません。
敬語力は、仕事力の一つでもあります。仕事で恥をかかないためにも、きちんとした言葉遣いができるようになるのは大切なこと。
そこで今回はマナー講師である筆者が印象アップにつながる“知っておきたい言葉遣い”をクイズ形式でご紹介します。二者択一でどちらが正解かを考え、言葉遣いを見直しましょう!
A:山本課長さんは、おられますでしょうか?
B:課長の山本さんは、いらっしゃいますか?
正解:B
役職が敬称ですので、役職名に「さん」をつけると二重敬語。「おる」は、「いる」の尊敬語なので、「いらっしゃる」が正しい敬語です。
A:書類をお送りしました
B:書類をお送りさせていただきました
正解:A
「お~させていただく」は、よくある間違いです。書類を送った主体は話し手の“あなた”であり、お客様ではありませんから「お送りしました」「送らせていただきました」のいずれかの謙譲表現を使います。
A:〇〇社の田中さまがいらっしゃいました
B:〇〇社の田中さまが参られました
正解:A
「参る」は「来る」の謙譲語で、自分以外に使いません。ここでは「来る」の尊敬語「いらっしゃる」を使います。
凛として美しく見える第一条件は、立つとき・座るとき・歩くときに背筋がピンと伸びていて姿勢がいいことです。
ポイントは首から背筋が一直線に伸びていて、目線は上げたり下げたりせずに前方に向けること。そして、あごを少し引いて肩の力を抜き、腹筋に力を入れるイメージでいると美しい姿勢になります。
正しい言葉遣いとあわせて、ぜひ今日から実践してみてくださいね!
文:桜美月(イメージアッププロデューサー・マナー講師)
ブログ:「魅力開花」立ち居振る舞いシンデレラマナーレッスン東京・日本橋・松山
Instagram:@elegant.sakura
【画像】kikuo、よっし、kou、kouta / PIXTA(ピクスタ)