2022.02.25

ゆるむ

かまくらの中があたたかいのはなぜ?雪の意外なヒミツ!【気象予報士コラム】

「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。2月下旬に突入し、昼間の時間が長くなってきました。「光の春」を感じられるようになってきた一方で、北海道では、一年で一番多く雪が降る時期でもあります。普段の生活で、雪は困りものになることが多いですが…今回は、雪の意外な効果 についてご紹介します。

かまくらの中が暖かい理由・・・雪には「断熱効果」がある!?

札幌はこの冬、(8シーズンぶりに)積雪が1メートルを超えました。例年以上の積雪に交通への大きな影響も出ましたが、この大雪を利用して「かまくら」を作るなど雪遊びをした方もいたのではないでしょうか。ちなみに、かまくらの中は暖かいと言われますが、それには理由があります。

まずは、雪の壁が風よけになることで、体感的な寒さを和らげていること。これは何となく予想できますね。

そして、雪には「断熱効果」があり、冷たさや暖かさを伝えにくくなっています。十勝地方などの小麦畑では、雪がないと土が凍ってしまいますが、この効果のおかげで凍結が防止され、秋のうちに蒔いた小麦の芽が守られているのです。

また、かまくらの中では、外の冷たい空気をシャットアウトし、中まで寒さが伝わりにくくなっています。

「冬の静けさ」の理由・・・雪には「防音効果」がある!?

音は、声を出したり楽器を弾いたりすることで空気が震えると、その振動が壁や地面に反射しながら、鼓膜を震わせます。

こうして「音」として認識できるようになるのです。また、雪の結晶にはこのように6本などの樹枝状のものが多く、たくさん隙間がありますが、そこに音の振動がぶつかると、音がこの中で反射を繰り返して音が閉じ込められてしまい、音の振動を吸収してしまいます。冬の静けさはこういった理由からなんですね。

「光の春」の次は、「音の春」、「気温の春」と春は3段階でやってくると言われます。これからは徐々に、雪どけ水など音の春を感じられるようになります。この冬は雪が多かったため、今後はいつもの年よりも落雪事故や雪どけによる川の増水などに注意が必要になります。最高気温も含めた、日々の天気予報はこちらからチェックしてみてくださいね。

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協力:HBCウェザーセンター 気象予報士:児玉 晃

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほう)では、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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