2022.02.10

暮らす

【なぜ】飛行機の行きと帰りで、フライト時間が異なる場合があるのはどうして?

天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。

今回のテーマ:飛行機と気象の関わりとは?

受験や引っ越しシーズンでこれから飛行機を利用する人が多くなるこれからの時期。今回は、空港の滑走路に隠された、気象との関係に迫ります。

飛行機は横風に弱い!

飛行機を安全に離着陸するために滑走路の向きはとても重要なのです。実は飛行機は「横風」に弱く、横風が強まると滑走路から外れたり、翼が地面に接触する危険性が高くなります。

このため、滑走路の向きはその空港で「最も風の吹きやすい方向」と一致させて作られます。新千歳空港を例にとると、東西は山や丘陵に挟まれ、南北に開けた地形になっていて、北風または南風が吹きやすい場所なので、滑走路は南北にのびるように作られています。

また、飛行機は風に向かって離着陸を行っています。これは、向かい風の方が、離陸時は短い距離で浮き上がることができ、着陸時は短い距離で減速ができるからです。追い風で着陸した時は、十分にスピードを落とせず、ブレーキをかけてから止まるまでに時間を要し、滑走路からはみ出す可能性があるのです。

フライト時間と「風」の大きな関係

新千歳空港から本州方面へ旅行に行く際、行きよりも帰りの方が、飛行時間が短いことが多いのをご存知でしたか。低気圧や高気圧が西からやってくるように、上空には偏西風やジェット気流と言われる強い西風が吹いています。飛行機はこの強い風に乗るため、帰りの方が早く到着するのです。

飛行機の安全な航行に、風の情報は欠かせません。これから春先にかけては、発達した低気圧が日本付近を度々通過するようになり、強風だけでなく、湿った大雪も心配されます。雪によって交通への乱れが発生することもあるため、必ず天気予報も確認して下さいね。

千歳を含む週間予報はこちらからcheck!
https://www.hbc.co.jp/weather/h_weekly.html

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※記事内の画像はすべてイメージです。(画像提供:PIXTA)

協力:HBCウェザーセンター 気象予報士:児玉 晃

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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