2022.01.28
育む2023年開業の「北海道ボールパークFビレッジ」で、あそび場づくりを担う「ボーネルンド」が、「あそび」のヒントをお届けする連載「あそびで育む 親子のきずな」。
“あそびのプロ”である「プレイリーダー(※1)」が、冬の時期に親子で楽しめる「雪遊び」をご提案します。
こんにちは!ボーネルンドのプレイリーダー、巻島です。いつもはボーネルンドのあそび場や、幼稚園や保育園、自治体が行う子育てイベントなど、出張プレイリーダーでも皆さまにあそびの楽しさや大切さをお伝えしています。
今年も北海道には、たくさんの雪が降りましたね。今回は、北海道出身の私が、冬の時期に楽しめる雪遊びのヒントを紹介します。
冬にしか体験できないあそびといえば、『雪遊び』。雪だるまづくり、雪合戦、ソリ遊び、かまくらづくり・・・冷たくてフワフワする雪に触るだけでも楽しいですね。
雪は子どもにとって、冬にしか出会えない特別なあそびの素材です。寒いからと言って、おうちの中ばかりにいてはもったいない!定番のあそびをアレンジして、雪遊びをもっと楽しんでみませんか?
まずは「影あそび」。砂場でも楽しめる遊び方ですが、真っ白な雪のキャンパスを使うのもおすすめです。
手を挙げたり、足を開いたり、ジャンプしたり。いろんなポーズを楽しむ影遊びは、からだ全体を使っていろんな動きを引き出します。さらにその影をなぞって、“お絵かき”のように楽しんでみませんか?
【準備するもの】
木の枝などの棒・石・葉っぱ・色水など
【あそび方】
①太陽に背を向けて立ってポーズをとって、真っ白な雪に影を映します。
②描く人は、雪に映った影の輪郭を棒で描いていきます。
③顔や洋服なども自由に描き足していきます。雪の上に等身大の形が出現!
④できた人型に石や葉っぱ、色水などでデコレーション。
いろんなポーズをとって、影を映してみよう!描いている間は、同じポーズをキープします。
雪の上なら、色水をペットボトルやマヨネーズなどの空き容器に入れて、輪郭を描いても面白いですよ。親子や兄弟、お友だちと役割を交代しながら、楽しんでみてください。
雪の上に寝転んで、人型をつくり、顔や洋服を作っても楽しいですね。手を上下に動かして、羽根をつくると天使の形になります。
夏の砂場遊びで定番の「お城づくり」。冬は雪を使ってチャレンジしてみよう!
砂遊びで使うバケツや、スコップ、シャベルは、雪遊びでも大活躍。バケツの中に雪を入れて、しっかり固めてひっくり反すと、きれいなバケツの形をした雪のタワーができます。ちょっと道具を加えるだけで、雪遊びの幅が大きく広がるんです。
【準備するもの】
バケツ・スコップ・シャベル・カップなど砂遊びの道具
【あそび方】
① バケツに雪を詰めてトントン叩いて固めます。ひっくり返してバケツを外すと、キレイなタワーの土台に!
② 小さなカップにも同じように雪を詰めて固めたら、①の土台の上に重ねてカップを外します。
③ まわりに雪をかき集めて、スコップやシャベルで押し当てれば階段の出来上がり。
バケツやカップを使って高さのあるタワーを作ります。ぎゅっと押し固めてしっかり形をつくります。一番下は大きく、少しずつ小さくすると高く積んでも倒れにくくなります。
スコップでタワーの周りに階段を作れば素敵なお城のできあがり!
水分量が少ない北海道のパウダースノーは、霧吹きなどで水分を加えると形が作りやすくなりますよ。
砂型や“くまで”などの砂遊びの道具で、工夫して雪遊びを楽しんでみてください。雪でつくった世界の中で、乗り物や人形を使ったごっこ遊びも楽しいですね。
最後に、雪の中に隠された宝物を探し出すゲームを紹介します。雪から宝を探すのは、しゃがんだり、腕で掘ったり、全身を使う運動にもなるので、だんだん体がポカポカになりますよ。
【準備する物】
宝となるモノ(スーパーボール、カラーボール、ガチャガチャのケース、フィルムケースなど)
【あそび方】
①宝を隠す人と探す人を決めます。複数人でチームを組んでもOK。
②隠すエリアと探す時間を決めて、雪の中に宝を隠します。
① 制限時間内に宝をいくつ見つけられるか競争。
白い色のものを隠すと雪と同化してしまうので、カラフルな色味のものを使います。
隠す宝にそれぞれ点数をつけて、最後に見つけた宝の合計得点を競っても面白いですね。小さな子どもから大人まで気軽に楽しめるゲームです。
北海道民にとっては、「当たり前」に日常にある雪。少し道具を加えるだけで、特別な遊びに変わります。
次回は、定番の「雪だるまづくり」をレベルアップする方法をお伝えしますよ。お楽しみに!
(※1)プレイリーダーについて
ボーネルンドのプレイリーダーは、指導者ではなく、あそびが生まれるきっかけをつくる人。決まった遊び方を指示するのではなく、「こころ・頭・からだ」の成長につながるあそびを創出します。子どもの「おもしろそう」「やってみたい」という興味や関心、好奇心を喚起し、あそびの可能性を広げていきます。ボーネルンドのあそび場はもちろん、幼稚園や保育園、外部の催事イベントでもあそびの楽しさを伝える活動を行っています。
連載過去記事一覧:「あそびで育む 親子のきずな」https://sitakke.jp/tag/219/
文:ボーネルンド
編集:Sitakke編集部IKU