2022.01.07

出かける

函館の新スポット「大町改良住宅」がおもしろい!路地裏にぞくぞくオープン!

新しい店、新しい流れ。大町・路地裏から、はじまる予感。「大町改良住宅」

大勢の、というわけではないのだが、最近末広町界隈に人が、とりわけ若い世代の姿を見かけるようになった。コロナだからということもあるが、彼らは雰囲気的に観光客ではなく地元に暮らす若者たち。特に、二十軒坂下のセレクトショップ・LOFTの週末は、サンドイッチ屋『HOTEIYA』、流しの花屋『#fff』が店を開き、店先には吟味したナチュラルワインを飲ませる『nurture OR NATURE』のテーブルと椅子が出され、どうにも楽しげ。

この流れがあって、さらに今年はRE:MACHI&CO(富樫雅行建築設計事務所)主催のイベント『街角NEW CULTURE』が十字街・旧king of king周辺で夏と秋に開催され、どことなく、西部地区にそれまでなかった雰囲気の、小さくも一過性でない賑わいが広がっている。

そう感じていた矢先、まるで追い風のように現れたのが今回紹介する『大町改良住宅』だ。もともと1階のテナントにはコインランドリーやドーナツ店が入っていたが、その並びで長らく空いていた物件に、珈琲屋、古着屋、ハンバーガー屋が続々とオープン。「大町・路地裏」というひそやか、かつ新鮮な雰囲気もあいまって、注目を集めている。

この3店舗の仲介をしたのは、(株)蒲生商事の常務取締役・蒲生寛之さん。所属する箱バル不動産では、西部地区の古建築や街並み保存に尽力する一人で、同住宅には、2年前にコインランドリーのテナントの売買があったことをきっかけに可能性を感じ、その後、ほかの空き店舗の所有者を探し出して買い取りも行った。そうして仲介する4軒のうち、先の3店舗がオープン、現在は残る1軒の入居者を募集中だ。

(株)蒲生商事常務・蒲生寛之さん。なお、仲介として関わる間に、同住宅の路地横にあった古い警察官舎が取り壊されて空き地となったが、このことも追い風のひとつに。現在は大町改良住宅とこの空き地とで、人の流れを生む活用法を計画中。先の10月には『ローカルマーケット in 大町改良ひろば』を実験的に開催。多くの人が訪れ盛況に終わった。

「以前手がけた大三坂ビルヂングと比較すると、大三坂~は建物に歴史的価値があるため“再生”の印象が強かったと思いますが、今回の大町改良住宅は、建物ありきというより使う人次第でどのようにも活かせるという面白さがあります。しかもこれだけ一気にオープンが続くのは非常にポジティブな流れ。個人的には、西部地区でのこれまでの活動がひとつ、実を結んだようにも感じていますね」

さて、入居するテナントのうち、最も新しい店は10月にオープンしたばかりの『WALDEN BURGER SERVICE』。ハンバーガーショップ開業を目指し、長らく東京や札幌で経験を積んだ店主・米原久佳(ひさか)さんが満を持して開いた店だ。開業の地を札幌にする案もあったが、故郷・函館で、しかも学生時代よく通った西部地区にこの物件があることを知り、決断に至る。

炭火焼の“荒々しい”パテに合わせて、ソースはタルタルソースと自家製ケチャップ。おすすめは自家製ベーコンでバーガーの旨味がさらに増す『ベーコンチーズバーガー』(1,595円・ポテト付き)。注文ごとにパテをじっくり焼き上げるため、混雑時は時間がかかる場合も。余裕を持ってご来店を。

そして、そのひと月前にオープンしたのがアパレルショップ『9.(ナインドット)』。ここは大野彩奈さんと伊原丈一郎さん2人の店で、ユーロミリタリーなどの古着と、レディースにはトレンドの韓国ファッションをそろえる。店を開くにあたって、西部地区で物件探しをしていた際、この場所を見つけ入居に至った。

(左)大野彩奈さん(右)伊原丈一郎さん。それぞれ生粋の服好きでアパレル畑を歩み、以前にも同じ古着店で働いていた2人。大町で店を開いたことについて、伊原さんは「山が呼んでたんです」と語る。レディースはトップスで3,000円~、手ごろな価格帯をそろえる。

『改良住宅』とは

主に、バラックなど老朽化した木造住宅が密集し、火災などの危険がある地区を整備した際、従前居住者が入居するための市営住宅を指す。1階部分は、そこで商売を営んでいた者が所有権を持ち店舗として利用するケースがある。大町改良住宅は1972年築、かつては1階部分に中華食堂、鮮魚店、青果店などが軒を連ねていた。数年前に、市で建物の耐震改修やエレベーター設置を行っており、次ページで紹介する伊勢真樹建築設計事務所や鳴々門珈琲は、このことが入居を判断する決め手となったという。

『ローカルマーケット in 大町改良ひろば』開催の様子。2日間にわたって、アパレル、雑貨、パン屋、花屋などが出店した。

大町改良住宅

住所:函館市大町3-16

●WALDEN BURGER SERVICE
Instagram:@walden.burgerservice

●【9.】(ナインドット)
電話:0138-85-6962
Instagram:@9._hakodate

peeps hakodate

函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

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