2021.12.03

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冬は特に要注意! 知っておきたい膝のハナシ(後編)

北海道の長い冬は膝にとっては辛〜い季節。気をつけていてもツルツルの雪道で転んでしまったり、運動不足気味になったり。「冬になると膝の痛みが気になる」という人も多いのではないでしょうか。女性の膝の痛みの原因の1つが「変形性膝関節症」とされています。今回はその症状や治療法を専門医に伺いました。

女性に多い変形性膝関節症とは?

若いときはあまり感じなくても、年齢を重ねるとともに気になってくるのが膝の違和感や痛み。膝の痛みの原因の一つで、特に中年以降の女性に増えてくるのが「変形性膝関節症」です。変形性膝関節症の患者さんは女性の方が男性よりも約4倍も多いというデータがあります。
出典:日本整形外科学会ホームページ「変形性膝関節症」

変形性膝関節症とはどのような病気なのか、整形外科医で膝の疾患に詳しいえにわ病院の木村正一医師にお聞きしました。

「関節は、骨の表面を覆う軟骨同士が接することで、滑らかに動きます。加齢などが原因でこの軟骨がすり減ってしまうと、骨同士がぶつかるようになって痛みが生じたり、炎症が起きたりします。これが変形性膝関節症です。
膝の悩みで当院に来院される患者さんのうち、変形性膝関節症の方が9割以上を占めています」

変形性膝関節症は治る?気になる治療方法は?

提供:日本ストライカー

症状が進むと、膝が痛くて歩くのが困難になり、生活にも支障が出てしまうという変形性膝関節症。治すことはできるのでしょうか。木村医師によると「残念ながら一度削れてしまった軟骨は元通りにはならない」とのこと。ただし、痛みなどをやわらげて、スムーズに歩けるようにすることはできるそうです。では、どのような治療方法があるのでしょう。

「治療方法は症状の程度によって選択します。初期であれば、リハビリで膝の周りの筋肉をきたえたり、減量したりして、膝関節に負荷がかかりにくくします。また、膝関節に軟骨の栄養になるヒアルロン酸を注射したり、炎症を抑える薬を混ぜて注射したりする治療もあります。また、近年では再生医療も始まっています」

早期に治療を始めれば進行を遅らせることもできるそう。少し安心ですね。

症状によっては手術という選択もあるそうですが、どのような手術があるのか木村医師に教えてもらいました。

「症状が軽度なら、関節鏡という小さいカメラを膝関節に入れて、内部を見ながら軟骨や半月板を治療する関節鏡視下手術が可能です。また、変形性膝関節症が進むとO脚になりますが、膝の内側を中心に軟骨が残っている場合は、外側の骨の一部を切除することで、体重のかかる位置を中心部に移動させるという方法もあります。軟骨が全体的にすり減ってしまった場合は、人工膝関節置換術を行います。これは簡単に言うと、傷んだ関節部分を取り除き、骨の表面に人工物でできた軟骨を取り付けるという手術。痛くて歩くのも困難という人が対象になります」

ちなみに人工膝関節置換術を受けた場合、通常は2週間少々で退院できるのだとか。早い人は1週間程度で歩けるようになるそうですが、手術が必要になる前に予防や早期治療を心がけることが何より大切です。

ロボティクス技術を使った新たな治療方法も!

変形性膝関節症の治療技術は進歩を続け、最近は手術支援ロボットによる人工膝関節置換術も増えているそう。人の手で行う手術と比べたときのメリットは、木村医師いわく「1ミリ単位で骨を切ったり削ったりでき、これまで以上に精度の高い手術が期待できること」。コンピュータ制御のアームを医師が操作して手術を行うことで、従来の手術法と比べて安全性も期待できるそうです。

こうした治療はあくまでもその人の症状や要望、ライフスタイルに合わせて選択するものなので、医師とよく相談して決めることが大切。膝に違和感を覚えたら、まずはなるべく早く病院に行ってほしいと木村医師は言います。

「早期に受診することで治療の選択肢が広がるので、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんが膝の不調に悩んでいたら、ぜひ早めに受診するように声をかけてあげてください。もちろん、30代、40代と若くても油断は禁物。痛みは感じなくても、レントゲンで見ると変形が起きているケースもあり、気づかないうちに進行してしまうことも多い疾患です。若いうちから膝の健康に気をつけて、「一生モノ」として適切にケアを続けてほしいですね。もし痛みを覚えたら早めにお近くの病院に行ってみてください」

HBCテレビ「北の医療」放送

HBCテレビの「北の医療」は変形性膝関節症を特集します。
12月12日(日)あさ6時30分から放送。
ぜひ、こちらもチェックしてみてください。

※本記事は医薬品医療機器等法ならびに医薬品等適正広告基準に則った疾患啓発の目的で掲載しています。

前編の記事はこちら

Sponsored by 日本ストライカー株式会社

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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