
館内に誘導した後も、「どこにお客様に並んでいただくか」「どこで待機していただくか」など、状況に合わせた対応が続いていきます。
「スタッフはずっと緊張感を保ちつつ、最適解を模索する状況でした」(広報課担当者)
北海道エアポートでは、JRが止まった場合に備えてタクシー会社やバス会社と協定を結んでいます。
しかし今回は、千歳ではなく札幌市内の大雪によって交通網がまひしたため、タクシーもバスも千歳まで来られない状況に陥りました。
「輸送力の高いJRが止まると影響は非常に大きいのですが、それでも代替手段は考えていた。今回はその代替手段が機能しないほどの札幌圏での大雪でした」
広報担当者によると、特に胸に残っているのは、不安そうに夜を過ごす旅行者の姿でした。
「慣れない土地で困っている方々を見て、早くどうにかしなければと強く感じました。お客様が無事に目的地へ向かえるよう、できる限りのサポートを続けました」

また旅行者の中には外国人旅行者も多くいました。
館内へ案内する際に列で人数を区切って誘導しようとしても、言語の違いもあり、十分に伝わらない場面も見られ、今後の課題となったといいます。
これに関しては、今後、外国人旅行者向けの情報発信の強化を進める予定だそうです。

暴風雪で露呈した交通の落とし穴、SNSで語られた市民の声、そして空港スタッフが支えた一夜。
一連の出来事は、「札幌の移動システムは今のままで良いのか」という問いを、私たちに投げかけています。
札幌では、地下鉄延伸や新しい交通システムとして連節バスの導入なども検討されています。
そして除排雪体制をどうしていくのかも、毎年の大きな課題です。
必要なのは、どれかひとつの対策ではなく、“誰もが無理なく移動できる都市”という当たり前の安心です。
北海道が向き合わなければいけない「雪」の問題。
自然が相手のことではありますが、その中で生活と安心をどう守るのか。
空の玄関口で、不安な一夜を明かす利用者を裏から支えた「人」の働きが見えた一方で、これからの「当たり前」をどう守るのかを考えるきっかけになりました。
<取材協力>
・北海道エアポート
・しょーこ@札幌クリップ(@kotton105910)さん(X)
<記事内画像>(注釈がないもの)
・HBC報道部より
文・取材:ゆきお
<プロフィール>
WEB編集者兼ライター。東京在住のころからSNSで道内の話題を探すのが好きで、日常生活で役立ちそうなネタを日々探索しています。
2026年3月から念願の札幌勤務に。
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は2026年3月取材時の情報に基づきます。
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