2026.04.03
深める畠中さんは、もともと「京都のお寺のお庭を見てバッハが聞こえた」と感じるような、感受性豊かな方でもあり、建築家であるからこその感性もあり、自身の哲学もしっかりと確立された方だと感じました。
全編を通して、簡単に言うと「すごい人」という感覚にはなるのですが、その姿、生き様を見て、もしかしたら、自分にもこうやって生きる力があるのでは、という考えも芽生えてきました。
自分の中にはものすごい哲学はないけれど、自分にとってマイナスに思うような出来事も、もしかすると、そこから新たな道が展開されるかもしれないわけですよね。
まだ誰も見つけていない何か…できること、やってみようと思えること、何もかもが可能性は無限大ではないか、と思わせてくれる力もあります。

病気になってハンディキャップと思われる状況を、アドバンテージをもらった、ラッキーと考え、活動する畠中さんの姿から、未来の自分の可能性に向けて、種を植える音色になるかもしれません。
また、畠中さんの奏でるフルートの音色を思い出すと、心の中を湧き水のような透明感で満たしてくれるような、一種の浄化されたような気持ちにもなるのです。
新たな自分と出会い、未来へ向かうような感覚につなげてくれるような、春の日差しでキラキラ輝く小川のような風景が見えてきて、北海道でいえば雨竜沼湿原みたいなイメージが浮かびました。
そしてなんといっても、劇中で流れる「雪の翼」という曲が本当にすばらしい。
切なさ、悲哀を感じるメロディーラインと、美しいビブラートが響き渡るなかで、畠中さんが命を吹き込んでいるような、生き様を映しているかのような音色を堪能することができます。
演奏する場所によっても響きが、音色が変わります。ぜひ、劇場の音響で堪能してみてはいかがでしょうか。

ドキュメンタリー映画『矛盾に抱かれて 音楽 建築 哲学 悲哀 循環』は、4月4日(土)と6日(月)に、札幌のシアターキノで上映されます。
4日の上映後には舞台挨拶のほか、畠中秀幸さんと小川紗綾佳さんによる生演奏も行われる予定です。
①4月4日(土)午後0時10分~ 上映後、舞台挨拶・生演奏
②4月4日(土)午後0時50分~ 上演後、舞台挨拶・生演奏
③4月6日(月)午後4時45分~
・シアターキノ(北海道札幌市中央区南3条西6丁目南3条グランドビル 2F)

シアターキノではほか11作品が上映されます。各作品の詳細は「TBSドキュメンタリー映画祭2026」公式サイトから、上映時間は「シアターキノ」ホームページからご確認ください。
前編の記事では、監督が映画に込めた思いと見どころをご紹介しています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は記事執筆時(2026年4月)の情報に基づきます
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