2026.03.09
深める
では、なぜスープカレーが札幌名物として独自の発展を遂げたのでしょうか。
『北海道スープカレー読本』の作者で精神科医の樺沢紫苑さんは、札幌に根付いていた「ある食文化」が関係していると指摘します。
「当時はラーメン文化。観光客も札幌ラーメンだし、札幌の人もラーメン文化があった。そのスープ文化が関係していると思う」
日常的にスープに親しむ文化があったからこそ、すんなりと受け入れられたのだと分析します。
さらに、独自の発展を加速させた最大の要因が「自由度」だといいます。
「B級グルメだと定義とか作るじゃないですか。それがないんです」
自由度が高いので、個性を出しやすく、「北海道の食材を、一つのお皿で全部楽しめる」という魅力もあって、札幌の名物になったと考察しています。

さらに、日本スープカレー協会の井手さんは、「皆さんがいろいろなカレー本などを見て回り始めたというのが広がっていった要因だと思います」と、さらなる普及の背景を語ります。
「札幌らっきょ」のオーナーでもある井手さんの言葉通り、スープカレーは北海道を代表する食文化へと定着していったのです。
そして札幌名物となったスープカレーにはうれしいニュースも。2月27日に文化庁が定める「100年フード」に認定されたのです。
「100年フード」は、地域で世代を超えて愛され、未来へ受け継いでいきたい日本の多様な食文化を国が認定する制度。
北海道からはジンギスカンや石狩鍋、豚丼などが認定されています。
誕生から半世紀、独自の進化を遂げてきたスープカレーが、ついに国から「100年続く日本の食文化」として認められたことになります。
現在のスープカレーの原型は、1971年に誕生した「薬膳スープ」だと分かりました。
北海道の野菜のおいしさもスープカレーの人気に火を付けた要因の一つのようです。
取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あま
※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年2月13日)の情報に基づきます。
■ 「おいしくないものはないの」大衆食堂だから出せる、カツカレーの隠し味
パートナーメディア