
1分1秒でも短縮を目指すのには、脳卒中ならではの理由があります。
札幌美しが丘脳神経外科病院の髙橋明理事長は「もう少し早ければ治療できたのに、という患者さんを治療できるようにしたいというのが一番の思い」と話します。
脳卒中は、発症して時間が経つにつれ、命を落とす危険性と後遺症のリスクが高まります。
脳の血管が詰まる脳梗塞の場合、薬を使い血栓を溶かし、血管を開通させるには、発症から4時間30分、カテーテルなどによる血栓を回収するには6時間のタイムリミットがあり、治療は時間との戦いです。
髙橋理事長によると「目に見えて後遺症が残るのは脳で、やはり時間が遅れて薬を使うと、今度は出血を起こして重症化するケースがあるので、その時間の境目というのは、結構大切に考えることが多い」ということです。
2022年の運用開始から、これまでに13件の出動要請があり、12人の命を救いました。

10月、空知地方の栗山町で開かれた研修会。参加しているのは救急救命士たちです。
栗山町を含む4つの町が運営する消防組合は、病院と協定を結び、ストロークカーを活用しています。
研修では「脳卒中」の判断基準や治療方法、運用の手順を学びます。
救急隊員が「右顔面の麻痺あり、あと右片麻痺、徐々に低下していました。普段生活は自立している方になります。受け入れのほうどうでしょうか?」と伝えます。
札幌美しが丘脳神経外科病院の髙橋明理事長は「手はゆっくり落ちたと表現されてますけど、ああいうのをきちんと『麻痺』と病院に伝えると、病院は受けやすい」とアドバイスします。
現場の救急隊員と医師が「顔の見える」関係を築くことで、救急隊が躊躇することなくストロークカーを要請できるようにするのが狙いです。
南空知消防組合の内田大稀さんは「ストロークカーを呼ぶことによって早期に医師に接触できるメリットは十分理解していたんですけど、呼ぶにあたって医師が『どんどん呼んで下さい』っておっしゃっていたので、要請に対するやっぱり気持ちの持ち方はすごく変わりましたね」と話してくれました。
症例や実績を重ねることで、ストロークカーの「救急車両化」も視野に、脳卒中に強い地域を作りたいと考えています。
髙橋明理事長は「時間の勝負というのは、きちんと連携ができないと進まない。地域全体で『脳卒中力』が上がると、その地域の患者さんたちは治療がうまく進むんじゃないかというふうに思っている」と意欲を高めます。
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