
京都で生まれ育った高田晃太郎さん。
北海道大学を卒業後は、新聞社で記者として働き始めます。
ただ「旅に出たい」という説明しがたい衝動が、人生の形を変えることになりました。
新聞社を辞め、放浪の旅へ出たのです。
その旅先で出会ったのが、ロバでした。

「どれだけ重い荷物を背負っても涼し気な目で、つらそうな姿を見せない。いつも笑っているような、微笑んでいるような顔をしながら黙々と働く姿に、自分は心を打たれる」
黙々と働く姿がたまらなく愛おしく、それから必ずロバを旅の相棒にしてきました。
ただ、海外で時間を共にしたロバたちは検疫の壁に阻まれ、現地で手放すしかありませんでした。

「ブォーブォーブォー」
日本海に面した八雲町熊石地区。放牧地でクサツネが大きな鳴き声をあげます。
『もっとロバと一緒にいたい…』
2年前、栃木県の牧場で出会ったのがクサツネ。
50万円で譲り受けた、高田さんの大切な相棒です。
高田さんとクサツネは、日本各地を訪ねる旅を重ね、心を通わせていきました。
それでも気まぐれな一面を見せることも…。

「いたっ!」
高田さんの腕を、クサツネがガブッとかじりました。
そんなクサツネは、生まれ故郷の牧場を離れ、旅に出たことで身体もたくましくなりました。

「旅の間は毎日たくさん歩いて、たくさん草を食べて、その繰り返しで、どんどん健康的になっていくのを目の当たりにした。ロバにとって働くことはいいことなんだと、ロバと人間が一緒に働くような形ができたらいいなと思って」
愛おしいロバと働き合う。それが高田さんの”旅のカタチ”です。
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