
治療を受けるなか、父親が病に倒れたことで、つくしさんの心境に変化が現れました。
「私は、なるべく慎重に生きていたのに、『父の死』というこんなにどうしようもないことって起こってしまうんだな…と気づいて。それだったら今を中心に、生きていったほうがいいかなと考えが変わって」
不安に囚われても、できることは限られている。
そう気づいたことで、少しずつ心が落ち着いていったのです。
「絶対にこの病気は治る病気だから、自分のペースで治療をしていけば、必ず長いトンネルから出られるよと言いたいです」
『安心』を求めるあまり自らを追い詰めてしまう心の病。それが強迫性障害です。
強迫性障害の息子を持つ母親が重い口調で話します。
「息子とは今、強迫性障害については、ほとんど話さないです。客観的に苦しんでいる姿を見ていたので、その姿が家族の記憶にも焼き付いているんです」

「何かのきっかけで、また戻ってしまったら、どうしようと当事者も家族も、そうした不安を抱えている。強迫性障害という心の病があって、本人はその行動を好きでやっているじゃなくて、すごく苦しみながらやっていることを理解してほしいです」
回復への道は、この病を恐れず、理解することから始まります。
■ 「モフモフのシマエナガ」と出会うためのコツとは?撮影で意識したい4つの条件【北海道のかわいい動物たち・写真6枚】
パートナーメディア