2025.12.10

食べる

「あじさい」のカレーはなぜ黄色い?無意識に黄色い、昭和初期生まれのカレールー。【函館】

黄色になるというよりも…

あらかじめ仕込んであるルーに火を入れる際は、時間じゃなくてとろみで判断。函館牛乳とラーメンスープを加えたあと、“どろどろ”くらいのとろみで火を止める。ラーメンの麺は中細のストレートで、火にかけたら1分もかからない程度で硬めに茹でる。「カレーラーメンの場合、麺がやわらかいと圧倒的に味が落ちるんですよ」(荒川さん)

ベースの材料は業務用のカレー粉と小麦粉といたってシンプル。そこに大量の函館牛乳とバターが入り、さらにラーメンで使うスープで丁寧にのばす。

その工程では玉ねぎを焦げるまで炒めるわけでもないし、複雑なスパイスが入るわけでもないので、ルーが黒っぽくなる要素がなく、むしろ牛乳とスープでのばすことで茶色くなるはずのルーが黄色くなるというわけだ。

カレーラーメンの方にはさらに溶き卵が加わるため、より黄色いルーになる。しかし同店支配人の荒川洋司さんは「そんなに黄色いですかね...。自分らとしてはそんなに黄色いと思ったことがないんですよ」とのこと。

カレーライスは数年前のメニュー構成変更の際に姿を消してしまったが、カレーラーメンの方は根強い固定ファンがいるためにレギュラーとして生き残っている。

「実はカレーライスもいまだに食べたいってお客さんがそれなりにいて、『カレーライスできる?』って聞かれたら出してるんですよ」。

カレーライス。現在はメニューにない一品だが、今回特別に用意してもらった。具材も豚肉と玉ねぎとシンプル極まりない。味はまろやかでやわらかく、子どもでも安心して食べられるが、スパイシーさはしっかりキープ。

peeps hakodate

函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

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